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今月中に運航情報を配信 九州郵船が10要望に回答

市航路対策協議会(会長・白川博一市長)が4日、文化ホールで開かれ、九州郵船から5~7月の燃料油価格変動調整金(バンカーサーチャージ)が2~4月に引き続き無料になることが報告された。
同期間の調整金を決定する1月の原油CIF価格(到着港までの海上運賃などが含まれた価格)速報値が1㌔㍑2万7864円で、九州郵船が定めた調整金の金額表で0ゾーン(無料)となった。
また1月に開かれた同協議会で九州郵船に対して提出された10項目の要望に対して、同社が回答した。
①バンカーサーチャージのゾーンの制度見直し
▽燃料油価格が大きく変動する中で、調整金制度の設定時期など各社ごとに内容が異なり、他社と均衡を取るのは難しい。
協議会の中で「マイナスゾーン」の設定について意見が出され、現在の価格はマイナスを設定するならマイナス2ゾーンに該当するが、燃料費の増加分を調整金で収受できた金額はそのほぼ半分程度であり、現時点での変更は見送る。
②ジェットフォイルの座席指定化
▽種々の意見があり、座席指定化によってすべての乗客が満足できるものにはならないが、要望に沿って座席指定化へ向けて取り組んでいる。実施に当たり、対馬市、長崎県、運輸局などに了承が必要。プログラム構築に時間がかかるが、早ければ28年度内の閑散期に運用を開始したい。
③ジェットフォイル優先座席の増加、優先搭乗の拡大
▽幼児連れを優先搭乗の対象にすると、多客期には1便当たり20人程度の幼児の乗船があり、保護者などを加えると60人以上、ジェットフォイル席数の20%以上になる。博多港で多数の優先搭乗者が浮桟橋に集中した場合、待機時に転落の危険もあり、やむを得ないと判断した人以外の優先搭乗は制限する。
④ネット予約の利便性の向上
▽インターネット予約の受付締め切りが乗船5日前である点は、クレジット決済などのシステムを組み込むなど、プログラム再構築時に検討する。時間外の電話予約は、費用対効果の面から要望に応えられない。
⑤乗船券の自動発券機の設置、ベイサイドプレイスでの発券予約窓口の開設
▽壱岐市内の各ターミナルは発券機の設置が可能だと思うが、他港はターミナル管理者などとの協議が必要。また発券機を使用しても、直近便の片道運賃のみで、欠航時の対応のため窓口開設時間に合わせる必要があり、制限を設けた運用が想定され、費用対効果の面から見送りたい。
ベイサイドプレイスの常設窓口は、博多ふ頭第2ターミナルの博多海陸運送2階事務所で対応している。
⑥運航状況の配信
▽3月中に一括配信システムの環境が整い、運航情報をほぼリアルタイムで、壱岐市内や九州のりものinfo・comなどに配信する。
⑦船内Wi‐Fiの整備
▽一部海域では通信可能エリアが広いFOMA回線も拾えなくなり、LTE回線はほとんどの海域で不安定な状態。外部アンテナ、増幅器を使用しても、陸上の状況にどの程度近づけるか不明。九州フリーWi‐Fiプロジェクトなどへの参画も視野に入れ、前向きに検討したい。
⑧閑散期の料金値下げ、島外からの乗船客の往復割引の適用
▽値下げにより利用者が拡大しても、収入が確保できるかどうかが問題。博多航路の運賃2割引は人数を25%増やさなければ収入と同額にならないが、実際には5%しか利用者が増えておらず、20%分が減収になっている。見送りを理解願いたい。
⑨船内での壱岐のPR、来島お礼の映像の上映
▽これまでも個別に対応してきた。苦情が出ないように内容を短時間でまとめたものであるか、機器がソフトに対応しているかなどを含め、担当者と協議したい。
⑩博多港のジェットフォイルの午後の便の出発時刻の調整
▽ジェットフォイルは夜間翼走の制限により、これ以上遅い時間にすることはできない。日没、薄明時間に合わせ、ぎりぎりの設定をしている。

 

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