台風による強風を受け郷ノ浦町郷ノ浦の旧交通ビルの外壁が落下し、付近の住民らは不安な表情を浮かべた。
9号が通過した2日から3日にかけて、外壁パネルが少なくとも3枚剥がれ落ち、落下防止柵や地面に落ちた。パネルの一つは「ふれあい通り」の看板に直撃し、看板の半分を壊した。近くで店を営む住民は「こういう状況でお客様に来てともいえない」と困惑した様子。
ビル脇が通行止めとなり、別の近くの商店の住民は「今日は閉店しようかな」と話した。10号が通過した6日から7日には外壁パネルのほか、約2㍍の鉄骨が少なくとも6本落ち、そのうち2本は地上約10㍍で防護用の網に引っ掛かった。強風にあおられて落下する可能性が高く、同日午後、現場を確認した市危機管理課は人命を優先し、直接業者に依頼し高所作業車で取り除いた。掛かった費用は後日、所有者に請求する。
同課は「所有者に対策を講じるよう連絡している」としている。作業を見守った近くに住む男性は「アスベストもあり健康被害が心配。そのままにするなら(外壁が)落ちないようにしてほしい」と憤った。
旧交通ビルの外れた外壁が当たり破損した看板