一支国博物館の第9回特別企画展「国特別史跡弥生集落3大遺跡展」が20日に始まった。6月24日まで。
同展では弥生集落で国の特別史跡に指定されている登呂、吉野ヶ里、原の辻の3遺跡の出土品42点を展示。この3遺跡の出土品が一同に会して展示されるのは国内初で、展示品はレプリカではなく全て本物だという。 登呂遺跡の農耕具などの資料は九州で初公開、吉野ヶ里遺跡の資料は墳丘墓という王の墓から出土したものを、原の辻遺跡は中国から日本への交流をテーマに、他の地域では見られない資料を厳選している。同博物館は教科書などで知名度の高い登呂遺跡や吉野ヶ里遺跡と同レベルの「国特別史跡」に位置づけられている原の辻遺跡の価値を伝え、それぞれが持つ特徴を明確に打ち出し、弥生集落遺跡の存在を広く伝えたいという。同博物館学芸員、松見裕二さん(36)は「重要文化財を本土から離島に持ってきて、積極的に企画展をしている博物館は日本でも珍しい。島民の皆さんをはじめ、来館者に公開することで、より多くの人に文化財の価値や歴史を知ってもらいたい」と語った。