社説

「ぼく、大輝、12歳」31日再放送。

以前、この社説で紹介したNBCテレビのドキュメンタリー番組「新窓をあけて九州」の「ばく、大輝、12歳」が31日午前10時から同局で再放送されることが決まった。

諫早市で暮らす秋山大輝さん(撮影当時12歳)は、生まれつき骨形成不全症という骨が折れやすい難病で、幼少の頃はくしゃみや寝返りを打っただけでも骨折を繰り返していた。最近は骨折こそ減ったが、両手足が不自由で、室内での移動は床に背中を擦り付けながらとなる。最近になって電動車いすが使用できるようになったが、すべてを1人でできるわけではない。それでも大輝さんも、その家族も笑いが絶えない明るい家庭を作っている。大輝さんは現在の悩みについて聞かれると、床を移動する時に頭も使うため「静電気で髪の毛が立つこと」と答え、学校に送ってくれる父親の抱っこは、支えている板ごと持つため「駅弁みたい」と笑った。体が不自由であることを、ユーモアたっぷりの笑いに変えてしまう。

将来の夢を聞かれると「気象予報士になりたい。寝てばかりだった小さい頃は空を見るしかすることがなかったので、空に興味が沸いた」と明るく語った。大輝さんの才能は豊かで、不自由な手ながら、全国美術展の書部門で特賞を受賞したこともある。そんな大輝さんの姿を長期間にわたって追ったドキュメンタリーは、大輝さん自らが明るくナレーションを務めたことも印象的で、年間作品コンクール大賞を受賞した。

記者がこの番組を観て考えさせられたことは「心のバリアフリー」ということだった。健常者でも障害者でも、人間には誰にでも得意・不得意があるし、悩みやコンプレックスがある。それが人間の個性でもある。便宜上、健常者と障害者を分けなければならない場面もあるが、それを普段の生活の中で意識し過ぎる必要はないということだ。視聴した人により様々な意見はあると思う。ぜひ、視聴をお薦めしたい。

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