日本ミシュランタイヤが7月13日に発売した「ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019特別版」に、初めて長崎県内の飲食店、宿泊施設が掲載された。宿泊施設は県内で5つ星旅館が2軒選定され、5レッドパビリオン(5つ星+)は雲仙の旅亭・半水盧(はんずいりょ)、5パビリオン(5つ星)に勝本町の「海里村上」が選ばれた。
「海里村上」は昨夏に東京の旅館運営会社「温故知新」が運営受託。美食の宿としてウニ、アワビ、壱岐牛など壱岐グルメを提供するほか、個室露天風呂、トリートメントルームなどスパ機能を充実させ、高級リゾート施設としてリニューアルを続けている。旅館では他に、同じ湯本地区の「平山旅館」も2つ星を獲得した。
飲食店の星獲得店は県内で2つ星2軒、1つ星10軒が選ばれたが、市内の店舗はなかった。だがビブグルマン(8軒=5千円以下で価格以上の満足感が得られる料理を提供)に「Pizzeria Potto」(芦辺町)が、ミシュランプレート(74軒=ミシュランの基準を満たした料理を提供)に「味処うめしま」(芦辺町)、「まる辰」「お食事処みうらや」(以上、郷ノ浦町)、「味処ふうりん」(石田町)が選ばれた。
格付けはあくまでも1企業の主観であるし、県内の全店舗を調査したものとも思えない。また掲載を打診されたが「お客さんが多く来ても対応できない」と断った店舗もあったと聞く。選定されなかった店にも名店は多い。だがこのような掲載が観光の活性化を呼ぶことは確かで、すでにローカルテレビ番組で特集が組まれたり、掲載店には夏休み前半から来店客が多数押し寄せていた。
観光地・壱岐をさらに前進させるためには、情報の有効活用が重要だ。ユーザーの多い「食べログ」など、壱岐はまだまだ情報発信に消極的な面が見られる。市商工会などが中心になって、積極的な情報発信に取り組んではどうだろうか。