社説

どうなる壱岐空港滑走路。

壱岐市にとって近未来的な最大の問題は空路存続だ。ORCの後継機Q400型を支障なく運用するためには1500㍍滑走路が必要で、国、県に滑走路延長などを求めるために市空港整備促進期成会を設立した。だが昨年の中村法道知事への要望時に「費用対効果を考えると実現は難しい」とあっさりと却下されたように、膨大な建設費、自然環境保全、搭乗率などを考えると、すぐに滑走路延長工事が実現する可能性は極めて低い。

県が期待しているのは、国が青写真を描いている「地域航空の経営統合」の実現だ。地方空港路線を多く有するANAウイングス、北海道エアシステム、天草エアライン、日本エアコミューター、そしてORCの5社の経営統合プランを、国が設置した研究会が今年3月に答申した。その際に「機材の統一化、共通化」を抜本的な対策として示しており、その機体は天草エアライン、日本エアコミューターが導入している「ATR42」(42~52席)を検討している。ATR42の最新改良機種である「600S」(2020年運用開始予定)は800㍍滑走路でも離着陸が可能で、1200㍍滑走路の現壱岐空港でも就航が可能となる。

これですべてうまく行きそうに思えるが、話はそう単純ではない。ORCはANA系列で、壱岐便はANAと共同運航をしている。一方、ART社はJALと提携しており、この系列の壁を乗り越えるのはかなり難しい。ORCの操縦士や整備士はATR機体の操縦、整備をするためには数年間の技術取得が必要になる。またORCはQ200の後継をQ400と決めており、すでに導入に着手している。ORCが就航している壱岐以外の空港はいずれもQ400が就航可能な1500㍍以上の滑走路があり、壱岐空港のためだけにATR導入は同社にとってメリットが薄い。

壱岐の空路存続のために最善の道は何なのか、期成会には早急で具体的な、専門的な提案が求められている。

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