県神社庁壱岐支部(榊原伸支部長)は4月30日、芦辺町箱崎大左右触の佐肆布都(さしふつ)神社神田で、献穀田お田植え祭を開き、約130人が参加した。
田長は同神社氏子の西寛さん、耕作長は川﨑裕司さんが務めた。同支部によるお田植え祭は平成2年から始まり、今年で29回目。今回は長崎県神道青年会との共催として行われ、島内では珍しい笙(しょう)など雅楽が奏でられた。神事には田長、耕作長をはじめ、箱崎小学校児童20人が務めた早乙女・田男、白川博一市長、山本啓介県議らが参列して、1年間の豊作を祈願。壱岐神楽の「豊年舞」などが奉納され、注連縄(しめなわ)に囲まれた献穀田で菅笠、茜たすきに身を包んだ田男、早乙女が、古式にのっとりコシヒカリの早苗を植え付けた。
早乙女代表を務めた松永愛華さん(箱崎小学校6年)は「田植えは経験しているのでうまく植え付けることができた。早乙女の衣装は初めて着たが、とてもかわいらしい衣装で気に入っている」と笑顔を見せた。田長の西さんは「離島を支えていかなければならない1次産業が、いまは大変な苦労をしている。献穀田で素晴らしい米を作って奉納し、離島の1次産業の重要さを多くの人に知ってもらうことも、この事業の重要な役割だ」と話した。