第20回一支國幼児相撲大会(同実行委員会主催)が2日、壱岐島開発総合センター全天候型多目的施設で開催され、市内9幼稚園・9保育所と福岡市・めぐみ保育園から個人戦に81人、団体戦に52チーム272人の幼児が出場し、熱戦を繰り広げた。また第20回記念大会としてゲストに本県出身の時津風親方を師匠に持つ元関脇・豊ノ島関(34=幕下)と元幕下・力斗関(23=三段目)が来場して、大会に華を添えた。
個人戦5歳児の部は、127㌢34㌔と恵まれた体格の坂井煌弥さん(武生水保育所)が、その体格を活かした安定した取り口で優勝した。菊池映里さん(那賀幼稚園)との準決勝は3分に及ぶ熱戦だったが、粘る菊池さんをジワジワと追い詰めて寄り切り。高野紫苑さん(郷ノ浦幼稚園)との決勝も、がっしりと右上手を引き、慎重に送り出し、第17代横綱に輝いた。
坂井さんは「去年は出なかったけれど、練習していたら相撲が楽しくなってきた。いっぱい食べて、いっぱい練習したので、自信があった」と優勝力士インタビューに答えた。
4歳児の部も120㌢26㌔と体格の良い西永葵生さん(郷ノ浦幼稚園)が安定した下半身で、準決勝、決勝とも寄り切りで快勝。第11代横綱となった。
西永さんは「お肉と唐揚げが好き。たくさん食べたから強くなった」と笑顔を見せた。
1チーム5人で対戦する団体戦は予選4試合で18~20勝の8チームが決勝トーナメントに進出。決勝はエグゼイド武生水(武生水保育所)がかすいブラック(霞翠幼稚園)を4‐1で破って優勝した。武生水保育所の団体戦優勝は初めて。
決勝では、先鋒の中嶋倫也さんが取り直しの末に敗れたものの、次鋒・徳邑彩愛さんが豪快なつり出し、中堅・田島愛蓮さんが土俵際で外掛け、副将・土谷漣さんがスピード満点に立ち合い一気に寄り切り、大将で5歳児横綱の坂井煌弥さんが左はずからの豪快な突き落としで4連勝して、かすいブラックを圧倒した。
土谷多久也監督(38)は「7月から週3回、直前は毎日練習して、優勝を狙っていた。5歳児横綱がいるのだから、負けられない気持ちだった。決勝はいろいろな技が出たけれど、息子(漣さん)の一気の寄り以外は教えたことはないので、本能のままだったのでしょうね」と決勝戦を振り返った。
7時間に及ぶ大会を最初から最後まで観戦し、ふれあい相撲では幼児たちに胸を出した豊ノ島関は「熱戦が多くて、見ていて力が入った。このまま部屋へ連れて行きたい子どももいた。うちの5歳の娘も大会に出したかったな」と感想を述べた。力斗関は相撲甚句を披露、豊ノ島関は幼児や父母との写真撮影にも気軽に応じ、幼児たちにとって忘れられない楽しい1日となった。
【個人戦】▽4歳児 ①西永葵生(郷ノ浦幼稚園)②濵田凌雅(石田幼稚園)③末永優悟(武生水保育所)④吉富蒼空(石田保育所)
▽5歳児 ①坂井煌弥(武生水保育所)②高野紫苑(郷ノ浦幼稚園)③山内怜(石田幼稚園)④菊池映里(那賀幼稚園)
【団体戦】①エグゼイド武生水(武生水保育所)②かすいブラック(霞翠幼稚園)③石田パワーズ(石田幼稚園)④瀬戸ドスコイファイブ(瀬戸幼稚園)