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3部門とも本市児童が最優秀。県読書感想文コンクール

県内の小学生を対象にした第45回県読書感想文コンクール(県学校図書館教育研究会など主催)で、本市の小学生が低学年、中学年、高学年の3部門で、いずれも最優秀に選ばれる快挙を達成した。3部門への応募総数は4566点で、最優秀は各部門2点の狭き門だった。最優秀に選ばれたのは、低学年の部は寺井くるみさん(石田2年)、中学年の部は柴田和嘉子さん(志原3年)、高学年の部は寺井さくらさん(石田5年)で、くるみさんとさくらさんは姉妹での受賞となった。

寺井さん姉妹は、教諭をしている両親の転勤で今年4月に佐世保市から石田小に転校してきた。小学生にとって辛いこともある転校の体験を、2人は本の主人公の心情と重ね合わせて感想文を書いた。
くるみさんは課題図書「ひみつのきもちぎんこう」(作・ふじもとみさと、絵・田中六大)の「本当に思っていることと違うことをすると黒コインが、思っていることをすると銀色コインが、気持通帳に貯まる」との内容に「転校して友だちが多くできたが、少し恥ずかしくて、大きな声で挨拶をできない時がある。これが私の黒コイン」と自身に重ねた。だが母親から「あなたは銀色コインを一杯持っている」と言われ、自分の「チャレンジコイン」「努力コイン」に気が付き、これまで貯まっていた「弱気黒コイン」を「勇気銀色コイン」に変えていきたいと気持ちを強くした。
さくらさんは課題図書「魚屋しめ一物語」(作・柳沢朝子、画・大庭賢哉)について「私は生まれ育った佐世保を離れ、たくさんの方々と別れ、誰も知らない、行ったことのない場所へ行くのは、とても不安で悲しかった。(主人公の)しめ一が12歳で奉公先の長野へ行く汽車に乗った場面でその時の気持ちを思い出して涙が出た」と主人公に気持ちを重ねた。
だが主人公が「苦しい時も一生懸命に生きていこう。気がつかなくても、まわりの人々が支えてくれていた」と歯を食いしばり頑張る姿に「不安な気持ちで一杯だった私を、壱岐の皆さんが温かく迎えてくれた。友だちも沢山でき、毎日を楽しく過ごしている。これはとても幸せなのだと気づくきっかけになった」と主人公に学んだ。 また母親に言われた「置かれた所で咲きなさい」という言葉が主人公の生き方そのものだと気付き、自身も「満開の花を咲かせることができるように一生懸命に生きていきたい」と結んだ。
姉妹での最優秀受賞にさくらさんは「受賞は3回目だが、初めて妹と一緒に受賞できて嬉しかった。この本は主人公の努力の大きさに圧倒された。もっと多くの本を読んで学びたい」と気持ちを新たにした。さくらさんの将来の夢は「絵本作家になって、多くの人を笑顔にすること」だ。
くるみさんは「本を多く読むようになって、他人に優しくなったとお姉ちゃんに言われた。学校の図書館だけでなく、郷ノ浦や石田の図書館でも本を借りて読んでいる。ぬいぐるみや雑貨を作る裁縫の勉強もしたい」と目標を語った。
柴田さんは課題図書「ゆれるシッポの子犬・きらら」(著・今西乃子、写真・浜田一男)で、人間に捨てられ野良犬となり、捕まってしまった子犬とその母犬の悲しい運命にショック受けたが、子犬が母犬から「しっぽを振って人間に気に入られなさい」と教えられ、優しい飼い主に引き取られ、ゆれるしっぽの犬として幸せを手に入れた姿に、自宅で飼っている柴犬の丸ざえ門の姿を重ねた。
丸ざえ門のしっぽを振る姿は、両親の営んでいた児童自立支援施設で暮らす子どもたちの不安な心を支えていたこと、自分もなぐさめてもらっていたことに気がついた。その丸ざえ門も13歳と高齢になり「今度は私が丸ざえ門に、ゆれるしっぽ、ポカポカな心でいられるように幸せになってもらおう」と誓い、「すべての生き物の心を最後までぽかぽかのままにできる仲間を増やしていきたい」と動物と人間の関係について思いを馳せた。
柴田さんは「最優秀はビックリした。本を読むのが大好きで、図書貸し出しカードはもう217冊になった。特に動物の話が好きだが、いろいろな分野を読んで、多くの世界を見ようと思っている」と話した。
3人の最優秀受賞に市教育委員会の久保田良和教育長は「壱岐の子どもたちの素晴らしい感性が、読書感想文に表れたのだと思う。市教委でもノート、ワークシートなど『書く』活動に力を入れており、子どもたちの力を引き出す努力をしている。学校図書の量もこの4~5年で増えたし、部活動が休みの日には文化活動を行うように指導をしている。取り組みの積み重ねが、少しずつ成果に結び付いている」と受賞を喜んだ。

=コンクール結果=(本市分)
【低学年の部】▽最優秀 寺井くるみ(石田2年)【中学年の部】▽最優秀 柴田和嘉子(志原3年)▽佳作 鵜瀬一華(八幡4年)【高学年の部】▽最優秀 寺井さくら(石田5年)▽佳作 久原佑奈(筒城6年)、立石航士(柳田6年)

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