任期満了に伴う市議会議員選挙が23日に告示され、定数16人に対して現職13人、元職1人、新人6人の20人が立候補を届け出た。投票は30日午前7時から午後6時まで(三島地区は同4時まで)市内30か所の投票所で行われ、同日午後7時から壱岐の島ホールで開票する。
22日現在の有権者数は市選管調べで2万3110人(男1万902、女1万2208)。
期日前投票は29日まで市内4か所(壱岐振興局第1別館、勝本・芦辺・石田各庁舎)で、午前8時30分から午後8時まで行う。期日前投票は投票初日の24日に505人が行った(前回2013年初日は680人)。
壱岐高校の臨時期日前投票所は24日に開設。30日の投票日前日までに18歳の誕生日を迎えた生徒と教職員が投票を行った。生徒たちは投票所前に掲げられた選挙公報を熱心に読み、投票先を決めていた。
投票した生徒は「政策の差は選挙公報からではよく判らないので、顔写真から誠実そうな人柄の人を選んだ」「政策目標に教育問題や壱岐の未来を語っている人にした」「親と相談して決めた」などと投票先を判断した。
立候補者20人の居住地別は、郷ノ浦11、勝本2、芦辺5、石田2。政党別では自民4、公明1、共産1、無所属14。壱岐市議選では初めて自民が公認4(鵜瀬、小金丸、土谷、町田各候補)、推薦1(豊坂候補)を出した。
自民はいわゆる「もり・かけ問題」などで政権支持率が下落し、都民ファーストの会が大躍進した東京都議選でも歴史的惨敗を喫したが、その都民ファーストの50人の候補者のうち唯一落選したのが伊豆七島や小笠原など島しょ部の候補者だったように、離島では自民が強い傾向がある。今年は県選出自民国会議員の働き掛けで国境離島新法が制定されたこともあり、全国的な逆風の中でも壱岐では別の風が吹く可能性もある。
公明、共産はともに新人の清水、山口候補を擁立しており、選挙期間前から政策チラシの配布などで積極的な政治活動を繰り広げて、支持の拡大に取り組んでいた。
過去2回連続で千票以上を獲得しているのは豊坂、市山、牧永、鵜瀬、呼子の5候補で、ベテランらしい安定した支持基盤を誇っている。一方で、前回(2013年)は43歳と最年少だった新人の赤木候補が1555票の得票でトップ当選を果たした。議会の若返りを求める声も強く、39歳の山川候補、42歳の山内候補らはフレッシュさを強調する戦術に出る。
前回から導入されたインターネット選挙運動は、市選管の立候補者名簿にホームページ・ブログのアドレスを掲載したのは久保田、植村、赤木の3候補で、政策・信条などを掲載している。メールアドレスを掲載したのは豊坂、鵜瀬、山内、中山の4候補。
壱岐新聞社の調べでSNSのフェイスブックを利用して選挙活動をしているのは鵜瀬、土谷、中田、山内、山川、植村、小金丸、赤木の8候補。ツイッターは鵜瀬、山川、赤木の3候補。インスタグラムは鵜瀬、山内、山川、赤木の4候補。フェイスブックは前回の4候補から倍増、インスタグラムを利用した選挙運動は今回が初めてとなる。