市中体連の陸上・相撲競技大会が20日、大谷グラウンドなどで行われ、陸上共通女子千五百㍍で田中亜可梨(芦辺3年)が5分04秒3で圧勝。大会記録(5分05秒4=昭和62年出口人永=武生水)を27年ぶりに更新した。
中学女王が今年も存在感を見せ付けた。1年時から大会新を連発、さらにジュニアオリンピック出場、県中体連や県新人大会優勝など数々の記録を樹立してきた田中に、また新たな勲章が加わった。
この日、最初の決勝種目だった3年女子八百㍍は、スタートから飛び出してマイペースのまま逃げ切って優勝。これで1年時から3年連続でこのカテゴリーに優勝する快挙だったが、前日までの雨でぬかるんだグラウンド状態の影響でタイムは意外に伸びずに2分30秒7。大会記録(2分29秒1)に1秒6届かなかったばかりか、昨年の2年女子で自身がマークした2分26秒9にも3秒8及ばなかった。レース後に田中は「このタイムでは満足できない。次の千五百㍍では絶対に記録を狙います」と宣言した。
昼休み中もサブグラウンドとなったソフトボール専用球場で黙々と走り込み、体をほぐして迎えた午後の共通女子千五百㍍。やはりスタートから思い切り良く飛び出して、終始先頭でペースを作り、後続を引き離していく。ラスト1周はさらにペースアップして、見事に大会記録を塗り替えた。田中の大会新記録樹立は1年女子八百、2年女子八百に続いて3年連続3回目。八百、千五百㍍の中長距離2冠達成は昨年に続いて2回目となった。
田中は「千五百㍍はラスト2百㍍でスパートできたのが成長で、自分の走りができました。最後の市中体連で2冠を達成できたことには満足しています。今年は全国中学に出場できるように頑張りたい」と目標を語った。
全国中学陸上選手権(8月18~21日・札幌市)の参加標準記録は八百㍍が2分17秒00、千五百㍍が4分38秒00と厳しいが、田中は昨年の県中体連八百㍍で2分21秒92をマークしているし、千五百㍍には4分47秒台の持ちタイムがある。27日に諫早市で開催される第1回ナイター記録会兼国体予選、そして県中体連(7月25、26日・諫早市)で、全国を目指して標準記録突破に挑む。