壱岐振興局水産課はこのほど、郷ノ浦町半城湾口の郷ノ浦漁協自営定置網に珍魚リュウグウノツカイが捕獲されたと発表した。同漁協の立石誠也さんが網を上げた時に発見。捕獲時は生きていたが、捕獲作業中にちぎれて死んだ。体長は約1㍍で、同魚としては小柄な部類。同課によると、島内では以前に箱崎漁港の定置網に入ったことがあるという。
同魚は全身が銀白色で、背びれ、腹びれなどが鮮やかな紅色をしているのが特徴。体長は3㍍程が多いが、最大で11㍍、体重272㌔の個体が報告されており、現生する硬骨魚類の中では最長の種。その神秘的な姿から「竜宮の使い」と命名され、世界的に人魚伝説や巨大生物目撃情報の元となっている。
生息域は外洋の深海のため目撃、捕獲例は少なく、吉兆、凶兆に結び付けられることが多い。佐世保市の水族館「海きらら」で2010年、水槽を泳ぐ姿が日本で初めて一般公開されたが、その直後に死んだ。