今月に入り野焼きによる火災が多発しており、壱岐消防署は事前に届け出るなど注意を呼び掛けている。
今月は26日までに、いずれも林野火災が7件発生し、昨年1年間に起きた林野火災8件に迫っている。出火原因は火の不始末や強い風に煽られて燃え広がったケースが多く、消火を確認せずその場を離れていたケースもあった。いずれもけが人はなかった。
特に雨の日の前は、伐採して乾かしていた草木が濡れてしまうのを避けるため、少々風が吹いていても燃やしてしまう人もみられるという。
1日に郷ノ浦町で発生した火災では、側溝に溜まった落ち葉を道路脇の複数個所で焼き、灰を竹林の入り口に捨てたところ、残り火が燃え移り225平方㍍を焼いた。6月には林野火災から廃屋に燃え移ったケースもあり、野焼きから建物への延焼も危惧されている。
また、野焼きをする場合は、市火災予防条例(第45条)で「火災とまぎらわしい煙又は火災を発するおそれのある行為」をしようとする人は、あらかじめその旨を消防長に届け出なければならないと定められているが、今月発生の7件はいずれも無届けだった。利水組合など団体の場合は届け出があるが、個人で野焼きをする場合に無届けが多いのが現状という。届け出は電話で壱岐消防署(☎45‐3037)に日時、責任者名、場所などを伝える。野焼きの際は必ず届け出るほか、消火の準備をするよう呼び掛けている。
今年の火災発生件数は26日現在、建物3件、林野8件、その他6件の17件。7~9月は無火災だった。