壱岐で初めてイノシシが捕獲された。市農林課は21日、対馬からの10人を含む14人のハンターと猟犬10匹でイノシシ駆除作業を行い、午後4時45分ごろ、芦辺町江角触の海岸近くで、イノシシ1頭を射殺した。体長1㍍30㌢、体重90㌔のメスで、推定年齢は7~8歳と見られている。
2月22日に行われた生息調査で、同地区に設置された監視カメラにイノシシの姿が映っていたこと、足跡、ヌタ場が確認されたことから、この日の駆除が行われた。同課は「おそらくカメラに映っていた個体だろう」と話している。
メスのため、壱岐で繁殖を行っていたかどうかが問題となったが、「この2~3年は子どもを産んだことがないようだ。カメラの映像、足跡などから、つがいではなく単独で行動していた可能性が強く、壱岐で出産はしていないのではないか」と分析している。
市内では2012年8月、石田町池田東触でイノシシが監視カメラで撮影されており、股間の膨らみからオスではないかと見られていたが「オスかメスかの判断は意見が分かれている。もしかしたらメスで、今回捕獲したのと同一個体である可能性もある」と見ている。
また22日には郷ノ浦町初山地区でも駆除作業を行ったが、イノシシは確認できなかった。同地区でも新しいヌタ場、足跡が確認されているが「イノシシは一晩で30~40㌔移動することもあると言われているので、初山地区の痕跡が今回捕獲された個体と同一かどうかは不明」としている。
同課は今後も、新たな痕跡が見つかり次第、駆除作業を続けていく方針。