第28回壱岐・壱岐綱引大会(壱岐「町おこし」実行委員会、壱岐綱引連盟主催)が15日、筒城浜ふれあいセンターで行われた。一般男子の部には9チームが出場し、今年からチーム名を「むぎ焼酎壱岐・遠山の金さん」から変更した「壱岐玄海酒造TC」が、圧倒的な強さを見せて9年連続15回目の優勝を果たした。
同チームは予選リーグを他チームよりも1人少ない7人で臨んだが、まったく危なげなく4戦全勝。決勝トーナメントは8人を揃え、力の差があっても決して慌てることなく、自分の位置をキープしながら徐々に優位な態勢に持っていく横綱相撲。決勝相手の57年会は1月の九州オープン(熊本)にも出場した強豪チームだったが、1本目は1分半、2本目は1分の時間をかけながら、一歩も引かれることなく快勝した。
同チームの松永晃生さん(30)は「チーム名を変えたのは、全国大会を放送するNHKから『商品名が入るのは困る』との指摘を受けたため。昨年の決勝トーナメントは7人でしたが、57年会をはじめ壱岐のチームはみんな力を付けているので、8人で臨んだ。良い勝負ができた。昨年の全国大会は1勝もできずに悔しい思いをしたので、今年は予選リーグを突破したい」と抱負を語った。
九州オープンで優勝した同チームはすでに九州代表として全日本綱引選手権大会(3月8日、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)への出場を決めており、悲願の決勝トーナメント進出を目指して、残り3週間で最後の仕上げを行っていく。
一般女子の部はこの3年間、武雄市から出場した「綱ひいちゃった」に優勝をさらわれていたが、今年は壱岐の4チームすべてがコスプレユニフォームでの出場で気合満点。予選リーグではアニメおたくコスチュームの病院関係者チーム「もやしっ娘☆」と、7色ユニフォームの給食士「給食戦隊クックルン」が予選リーグで「綱ひいちゃった」を撃破。決勝トーナメントの決勝はこの両チームの対戦となり、1本目で2分を超える熱戦を制した「もやしっ娘☆」が、2本目も30秒で連勝し、初出場で優勝を決めた。
同チームの長嶋ひなみさん(26)は「コスチュームは監督の思いつき。絶対に壱岐に優勝旗を、の思いで筋トレをやってきた成果が出た」、山内百合恵さん(27)は「決勝の1本目は何度かあきらめそうになったが、応援の声に励まされて頑張った」と優勝を喜んだ。
☆小学生の部優勝「筒城パワーズ」安永多壱さん(筒城6年)「筒城小同士の決勝になって嬉しかった。決勝は相手が1人多かったが、粘り強く引いたのが良かった」。
☆中学生男子の部優勝「ドリームベースボール」小畑啓道(かいどう、石田2年)「石田中野球部のチームで、息を合わせることは得意なので、タイミング良く引くことができた。優勝できる自信はあった。次は野球で、中体連県大会に優勝したい」。
☆中学生女子の部優勝「テバキュー!!」川富二千花さん(石田2年)「テニス部とバドミントン部の合同チーム。みんなで力を合わせて競技をするのが楽しかった」。
【成績】▼一般男子 ①壱岐玄海酒造TC②57年会③山崎青年会▼一般女子 ①もやしっ娘☆②給食戦隊クックルン③綱ひいちゃった▼混合 ①エバーグリーン志原②tkb‐A③tkb‐B▼小学生 ①筒城パワーズ②筒城ファイターズ③志原マッスルブラザーズ▼中学生男子 ①ドリームベースボール②石中山崎ブラザーズ③ピンポン侍▼中学生女子 ①テバキュー!!②女子力8%③排球ウオッチ▼コスチューム賞 Mitus、給食戦隊クックルン、芦辺(昔)少女剣道クラブ▼ORC賞 筒城ファイターズ、給食戦隊クックルン▼監督賞 エバーグリーン志原・市山潤也監督