社説

身近に潜む詐欺の手口

先週号の1面トップでも報じたが、詐欺犯罪がまん延している。昔ながらの手法が相変わらず多いのだが、その手口は巧妙化しており、「こんな詐欺にどうして騙されるのか」と高をくくっていた人が被害に遭っているケースもよく耳にする。情報を多く目にしている記者自身もあやうく騙されそうになった。
ネット上で欲しかった音楽CDを探していたところ、ある通販サイトで中古品を見つけた。大手オークションサイトでは1万円前後で取引されているものが8千円で掲載されていたので、価格的には怪しさは感じられなかった。だが初めて利用する通販サイトだけに慎重を期して、運営会社の会社概要を確認した上、登録するアドレスは捨てアカウント、電話番号はサブ機のものを使用して購入手続きを行った。
だが折り返し届いた購入確認メールは、ややたどたどしさがある文面。しかも振込先口座は個人名で、運営会社は福岡県のはずなのに、銀行は北海道の地銀だった。これはおかしいと思い、支払いを代金引き換えで行うと告げたところ、「割引商品は銀行振り込みのみで、クレジットカードや代引きはできません」との返答。ここで詐欺だと確信した。よく調べてみると、掲載されていた会社概要は、他社のサイトにリンクされたものだった。
金銭的な被害には遭わなかったものの、こちらの住所、氏名、サブ機とはいえ電話番号を、詐欺グループに知られることになってしまったので、今後どのような攻撃を受けるか判らない。いまのところ怪しい電話の着信や郵便物はないが、いずれ何か仕掛けてくることは覚悟している。
ネット上ではサプリメントの無料サンプル贈呈などの広告も多く見られるが、必ずしも製造元の大手食品・製薬会社がそのサイトを運営しているとは限らない。住所、電話番号を知られてしまうことは、最悪の場合、強盗被害などにもつながるかもしれない。個人情報の管理を徹底しなければいけない時代だ。

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