市中体連、北九州高校総体など学生スポーツシーズンが花盛りを迎えている。壱岐商の松下翔紀さんはインターハイ出場を決め、盈科少年野球クラブも全国大会に出場する。
情報通信の発展で、文化的な面では「離島のハンデ」は少なくなりつつあるが、スポーツの世界ではまだまだ壁がある。競技レベルが高まれば高まるほど、施設や道具が結果を大きく左右するようになるものだ。
五島市では9日、市中央公園陸上競技場のオープンセレモニーが行われた。総事業費は4億8700万円(2分の1を国の交付金活用)で、市内で初めての全天候型400㍍・8レーンのトラックを整備している。同市は「以前の土のトラックは雨天時の利用が制限された。また上位大会は本土地区の全天候型トラックで開催されるため、離島の選手は練習や地区大会時の走路と環境が大きく異なり、ハンデとなっていた」と整備の理由を語っている。
本市でも、大谷公園競技場の全天候型化が議会でも取り上げられたが、予算だけでなく他競技団体との兼ね合いもあり、計画は一向に進んでいない。大規模な建設計画になるだけに時間を要することは仕方がないが、それまでの間、少しでもハンデを解消できる策を講じてもらいたい。
16日に行われた市中体連陸上競技では、タイムの自動計測機器の故障で、手動計測に変更された。機械と手動では記録の取り扱いも違ってくるため、今年の記録は「別扱い」になってしまう。関係者が万全の準備をしていても、アクシデントが起きることは仕方がないが、機器自体が老朽化している問題もあり、バックアップの機器を準備しておく必要はある。
野球・ソフトボール競技場のスコアボード、カウントボードは、どの球場も故障したままで使用できていない。修理には高額な費用が必要だとのことだが、国体ソフトボール競技時に使用した簡易のスコア・カウントボードの導入なども検討できないものだろうか。