音嶋正吾議員(65)の発言が物議を醸している。音嶋議員は13日に開かれた市議会定例会12月会議の議案審議で、壱岐イルカパークの来年4月から3年間の指定管理者をIKI PARK MANAGEMENT株式会社(以下、IPM=高田佳岳代表)に指定する議案に関して「同社はまだ壱岐市が株主だった8月31日に、郷ノ浦町で不動産を購入したが、すぐその後の9月14日に大阪市のクリーンライフという会社に売却した。不動産転がしみたいなことをしている。ここ(建物)で島内の別会社がテレワークの4500万円(補助)の事業をやっている。こういう会社は本当に心配でならない。指定管理者にすることは疑問でならない。土地ころがしでしょ、完全に。市が財政難で支援し、25%を出資している会社がこんなことを。許しがたい。市民の皆さん、よく聞いてくださいよ。登記事項証明書を取れるので私はうそを言っていない。甘いんだよ。答弁は要りません」と追及した。
だが翌日14日の一般質問の前に中上良二企画振興部長が「昨日の音嶋議員の発言で事実と異なる内容があった。不動産購入はIPMの自主事業であり、市として把握する必要はないが、高田社長に確認したところ、不動産の所有者から売買の話があり、自主事業で購入の調整を進めていたが、コロナ禍で資金調達が難しくなった。代わりに購入する人を探していたところ、壱岐にゆかりのある人が経営する会社が、今後の壱岐市への貢献を目的に購入することになった。契約が済んでいたため一旦IPMが取得し、まもなく売買した。一切の利益は発生していない。音嶋議員は不動産ころがし、土地ころがし、許しがたいと発言し、あたかもこの契約が違法であるかのような発言をしたが、不動産を継続して売買するようなことでもなく、法的にはまったく問題ない。またIPMは財政難で市が支援していると発言したが、市はIPMに指定管理の委託をしているが、財政支援はしていない。本質がまったく違う発言だった」と事実を説明した。
音嶋議員は直後の一般質問の冒頭で「売買が登記後2週間とのことで、土地ころがしとの言葉を使った。このことについて昨日(13日)、一方の方(クリーンライフ社)とじっくり話をし、内容の信ぴょう性を確認した。土地ころがしとの言葉は適切でない。郷ノ浦再生に力を尽くしたいとのことで、この発言を撤回したい」と発言を取り消した。豊坂敏文議長はこの発言の取り消しを議会に諮り、異議がなかったため発言は議事録から削除された。
だが高田代表は自身のフェイスブック上で「市議会議員なら何を言ってもいいのですか?指定管理者は何を言われても我慢なんですか?謝りもせずに『撤回』すれば済むんですか?名誉毀損、刑事にも觝触するレベル」などと怒りを露わにする書き込みをしており、この問題は簡単には収まりそうもなくなってきた。