ほぼ1年間にわたって市民に不安感を抱かせていたケーブルテレビ施設の指定管理者移行問題が、ようやく一定の解決を見せた。
スムーズな移行を果たせなかったことで、本来は必要ではなかったはずの経費が掛かることになる。その金額について、市長は「12月議会で上程する」と明確にしていないが、「現指定管理者が購入した機器や確立した個人情報管理システムなどを、正当な対価で譲り受ける」(白川市長)ことから、当初の協定書にはなかった金額が発生することは確かである。どこに問題があったのか、12月議会での議員の追及を注視したい。
一方で、市民が最も不安を感じていたID・パスワード・メールアドレスなどの変更措置を、実施しないで済むようになった。ルーターの設定変更方法はメーカーによって違い、利用者が自分で行うことはほぼ不可能だっただけに、これ以上のトラブルが避けられたことは良かった。
新指定管理者へ移行後は、帯域拡張により通信速度が改善されるとの話で、それも大いに期待したいが、移行にはまだ5か月もある。現在の通信速度は、時間帯により大きな違いがあるものの、19日午前9時に測定した数値は「下り1・1メガバイト」という遅さだった。
この速度では動画の視聴はまったくできず、ウェブ閲覧にもかなりのストレスが感じるものだ。契約は「30メガ・ベストエフォート(最大30メガの意味)」であり、速度が保障されているものではないが、一時的とはいえ光回線なのにADSL以下の速度まで落ちてしまうのでは、現指定管理者に改善する責務があるはずだ。契約期間満了まで、しっかりとした運営を要望したい。