壱岐署(原口正広署長)は22日、特殊詐欺被害を未然に防止したスーパーバリューイチヤマ本店従業員の松田理絵さん(26)と、親和銀行壱岐中央支店行員の吉福加津枝さん(46)に、署長感謝状を贈った。
松田さんは5月24日、同店出入口近くのATM機前で不安そうにしていた市内の70歳代女性を不審に思い、声を掛けたところ「市役所から頼まれたという女性から電話があり、還付金があるのでATMへ行けと言われた。銀行の人が来ると言っていたが、まだ来ていない」と説明された。松田さんは詐欺を疑い「銀行へ直接行って確認した方が良い」と助言した。
女性は同銀行へ行き、窓口にいた吉福さんに事情を説明。吉福さんが市役所税務課に問い合わせたところ、還付金詐欺であることが判明。市役所が壱岐署に通報し、詐欺被害を未然に防いだ。
松田さんは「騙されていたら預金がすべて被害に遭っていたかもしれない。積極的に声掛けをして良かった」と安どした。吉福さんは「銀行では常日頃から詐欺被害を防ぐことを心掛けている。実践に結び付けることができた」と普段の訓練の成果を強調した。
原口署長は「騙された人は、なかなか納得してくれないことが多いので、今回のように早くに通報してくれれば警察官がすぐに駆け付けて説得できる。適切な対処に感謝している」と話した。