市議会は23日、総額208億5600万円の新年度一般会計予算案など43議案を可決、陳情、諮問など5件を同意、承認、報告して散会した。
市長、副市長、教育長、市議会議員の期末手当の支給率を夏季、冬季とも一定割合増加をする条例案改正に関しては、16日の総務文教厚生委員会(豊坂敏文委員長)で賛成3、反対3の同数となり、委員長採決で可決。委員会の意見として「現在の社会情勢では市民に理解が得られない等の意見があったが、国家公務員の特別職等の給与に関する取扱い状況と長崎県内13市の期末手当の支給等を比較すると、壱岐市は低い水準にあることから原案可決となった」と経緯が報告された。
本会議では牧永譲議員から「島内の景気は依然として厳しく、漁業は魚価低迷、農業はTPPによる先行き不安、観光商工業は人口減少・通販の低迷など島内全体に疲弊感が漂っている。期末手当引き上げは〝いまじゃないでしょ”という思いだ」と反対意見を唱えた。また豊坂議員は委員会意見と同様の賛成意見を述べた。
採決は賛成10人、反対5人で原案可決となり、新年度から市三役と議員の期末手当増額が決まった。市長の期末手当合計は271万4千円から13万8千円増の285万2千円、副市長は11万円4百円増の228万1600円、教育長は約10万円増の205万3440円、無役の一般議員は約5万2千円増の106万9500円になる。
4月から壱岐市民病院が県病院企業団に加入することで、市議会から県病院企業団議会議員2人を選出する選挙は、町田正一議長の指名推薦で市山繁、市山和幸両議員が指名、承認され、当選した。また市民病院の県壱岐病院への移行について、向原茂明総病院長がこの2年間の総括、4月からの新体制などについて説明を行った(次号で詳細を掲載)。
追加議案として上程された新年度一般会計補正予算案で、4月26日投開票予定の「壱岐市庁舎建設に関する住民投票」に対する経費1252万4千円が可決した。