12月議会一般質問では交流人口拡大への取り組みについて議論されたが、その場でまったく触れられていなかったのが、3月13日に壱岐文化ホールで開催されるB’zコンサートだ。壱岐から誘致したものではなく、B’zサイドからの要望によるものなのだから、まさに棚から牡丹餅のような幸運である。
「たかが歌手のコンサート」などと思っていたら大きな間違い。ドーム球場の公演でさえプラチナチケットで手に入らないのだから、客席わずか千席の壱岐文化ホールのチケットを手に入れるのは奇跡に近い。
それでも全国のファンがこのチケットを手に入れたいと血眼になっているのは、小さい会場なら間近で2人を観られ、生の歌と音をより体感できるからだ。今回の全国ツアーで、どこよりも壱岐会場が注目されている。
それだけでも、何万人にも壱岐の地名が知れ渡ることは間違いないのだが、この観光オフシーズンに、少なくとも千人もの観光客が壱岐を訪れることになるのも大きい。チケットが入手できなくても、家族や友人と一緒に来島する人がいるので、観光客はさらに増える。
直接的な経済効果はもちろん大きいし、壱岐の魅力を発信してくれる効果も期待できるのだが、その人たちを単にもてなすだけでは、あまりにももったいない。
この絶好の機会こそ「攻めの観光」を行うべきではないだろうか。このままではライブ客は1泊で壱岐を離れてしまう。だがライブ翌日に別のイベントを仕掛けることによって、滞在日数が伸ばせる可能性があるし、壱岐の宣伝効果も大きくなる。質素なイベントではなく、思い切った予算を投じたイベントを行っても、それに見合う効果が期待できるはずだ。
その内容は音楽イベント、祭り、グルメ、プロジェクションマッピングなど様々考えられるだろう。観光商工課や市観光連盟の若いスタッフのセンスに任せ、大胆な仕掛けをしてもらいたい。いまならまだ間に合う。