壱岐島内の野生動植物を調査、研究するグループ「壱岐自然塾」(永村春義代表)は18日、芦辺町の谷江川でアユの観察会を開き、小学生から一般まで7人が参加した。
谷江川のアユは、長崎県生物学会の「壱岐の生物」(昭和52年発行)に1匹確認されたとする記述があったことから、永村代表(55)が調査を継続。2023年5月に3匹確認して生息が改めて確認された。
観察会では、永村さんが子どもたちに網の使い方を教えた。この日はアユ、ハゼやウキゴリの仲間、モズクガニのほか、ウナギの稚魚とみられる個体も見つかった。
永村さんは川と海を往来するアユの生態を説明し、子どもたちは熱心に聞いていた。生き物が好きという三浦瑛輝さん(柳田小4年)は「いっぱい生き物が捕れて楽しかった。アユはユーチューブで観たことあったけど、本物を見るのは初めて。網の使い方は少し難しかったけど勉強になりました」と話した。
永村さんは「積極的に参加してもらえて嬉しい。(子どもたちの参加は)私たちの目標の一つでもあり、会のエネルギーになる」と話した。
また、アユについては「現時点ではどこから来たのかわからない。本来なら出身の川に戻って来るが、谷江川では親魚が確認されていない。もしかしたら幡鉾川や刈田院川に上がってきているのかもしれない。継続して調査したい」と意欲を見せた。