社説

社説・記事が人生の糧になることも

5月20日に市中体連球技大会が行われた。3年生にとっては最後の市大会となる種目も多く、3年間の練習、思い出など様々な思いを込めて臨んだ試合は、見ていて清々しく、感動的だった。
地元新聞社としては全種目の詳細を紙面で紹介したいのだが、7種目7会場での開催を網羅するのは物理的に難しい。じっくりと腰を据えて取材をしようと思うと1~2種目が限界で、成績だけの掲載になってしまった種目の選手たちには申し訳ない思いで一杯だ。今後は取材記者を増やすなど、できる限りの対処を考えていきたい。
私も学生時代はスポーツをやっていたので、出場した試合の様子が新聞で紹介された時の喜びを経験している。活躍した時の記事はもちろん嬉しい思い出で、親が額装してくれた。だが負けた試合、ミスをした試合の記事も貴重な思い出として大切に保存しており、精神面などその後の人生に活かせる部分もあった。例え発行部数が少ない地元紙であっても、活字で残ることには大きな意義がある。それが新聞の役割の一つでもあり、なるべく多くの記事で紹介したいと思っている。
そのような新聞社の思いを、できれば主催者側にも理解してもらいたい。事前に競技プログラムを配布してくれれば、効率的な取材スケジュールを立てることができる。それぞれの種目の競技部長を務めた教諭にとって、事故なくスムーズな運営を行うことが第一なのは当然だが、試合終了後から表彰式までの間に2~3分でも取材時間を確保してくれれば、他の会場へ取材へ行く時間が取れたかもしれない。
先日、ある高校生に「小学校の頃からいつも取材をして頂いて、ありがとうございます。とても励みになっています」と礼を言われた。新聞記事は礼を言われるために書いているのではないが、そう言われれば嬉しいし、大人に対して立派な対応ができたその成長ぶりにも感激した。新聞が壱岐の子どもたちの成長をサポートできるように、うまく活用してもらいたい。

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