田河地区まちづくり協議会(采田眞治会長)と小島神社氏子会(末永和平代表)は3日、「壱岐島の海に浮かぶ小島神社参道改修プロジェクト」を発表した。
芦辺町の内海湾に浮かぶ小島神社は、「日本遺産・内海湾」のシンボル、「壱岐のモンサン・ミッシェル」として、多くの観光客が訪れる本市の貴重な観光資源となっている。だが多くの参拝客が通ることで柔らかい地盤の神社参道の傷みが年々深刻になってきており、このまま放置すると積み石崩落による事故や観光資源として価値が低下することが心配されている。
末永代表は「氏子会には安全管理責任があり、2か月に1回の清掃と点検を行っているが、17戸の氏子だけではとても管理しきれない状況になっている。50㍍の参道の基礎工事、階段と転落防止柵の設置などが必要だが、干潮時に砂浜を通って資材を運搬し、工事も干潮の1日数時間しか作業できないため600万円程度の費用が必要で、とても氏子会では負担できない。このままでは神社への立ち入り制限も検討しなければならない状況になってきた」と田河まち協に協力を要請した。
同まち協の采田会長は「市は政教分離の考え方で、観光資源であっても小島神社の改修に予算を付けることはできないという。そのため市予算を原資としているまち協の予算も使えない。それならば全国の賛同者に協力してもらおうと、クラウドファンディングを始めることにした」と3日からレディーフォーのサイトで募集を開始した。
500万円を第一目標、1千万円を最終目標額に設定。支援者には金額に応じて小島神社お守り、拝殿内銘板への名前顕彰、特製切り絵御朱印などの返礼品を用意している。采田会長は「工事はできるだけ自然の風景を壊さないように工夫して行う。無事に改修工事ができ、安全安心して参拝してもらえるように、ぜひ多くの人に協力して頂きたい」と支援を呼び掛けている。