文化・芸術

弥生人の生活伝える石製品 原の辻ガイダンスで企画展

原の辻ガイダンスの企画展「車出遺跡群再整理資料一斉公開展~匠の石~」(市教委社会教育課主催)が始まっている。入場無料で3月21日まで。同遺跡群の発掘調査で見つかった約10万点の資料のうち、弥生時代の土器などと同じ場所から出土し、当時の生活の様子がうかがえる石約90点を展示している。
注目されるのは、鉄成分が付着した石で、高温に熱されて溶けた鉄が付着していることから積極的に鍛冶が行われたことを裏付ける貴重なものという。また、鉄の刃物を研いだと見られる小型の砥石もあり、狩猟先で研ぐため携帯していたものと見られ、車出遺跡の弥生人の行動範囲の広さを物語っている。
敲(たたき)石は、木の実を潰したり、鉄製品を加工する際に鍛冶具として使われたもので、叩かれた面は凹み、何度も打ちつけた弥生人の息使いが伝わるものとなっている。
漁労具関係では、素潜り漁をする時に体を沈めるための錘(おもり)にした「大型有孔石錘」や魚釣りで錘や浮きとして使われた小型の石を展示。大型有孔石錘は、同様に漁労が行われたと見られるカラカミ遺跡からは見つかっておらず、集落ごとの漁業形態の違いも窺える。

関連記事

  1. 入館者が130万人到達 開館14年目の一支国博物館
  2. 串山ミルメ浦遺跡 元は海 原の辻ガイダンス発掘速報展
  3. 「光のラビリンス2」展開幕 光とアートの不思議な世界
  4. 特別賞に93歳加藤博子さん しまごと芸術祭絵画写真展
  5. 田中海凪さん(石田中2年)に内閣総理大臣表彰 障害者週間のポスタ…
  6. 「猫のダヤンとアベコベアの月」展 9月10日まで一支国博物館で開…
  7. 手で刷る写真ワークショップ 滞在中のYoshiokaさんが開催
  8. 第10回壱州祭が29日まで開催 高校生による文化芸術祭

おすすめ記事

  1. 「ぜひ不妊去勢手術を」 壱岐島299が譲渡会
  2. 協定締結が50者に到達 エンゲージメントパートナー 壱岐新時代 構想に弾み
  3. 県知事賞に 農業組合法人五月

歴史・自然

PAGE TOP