社説

改めて感じるスポーツの力

私事で恐縮だが、母校野球部が甲子園大会で107年ぶりに優勝した。もう半世紀近く前に卒業した高校であり、それほど愛校心が高かったわけではないが、それでも優勝には感動したし、急に愛校心が芽生えてくるから不思議なものだ。全国に何万人といる卒業生たちも同じ気持ちを抱いていることだろう。
その甲子園大会決勝の翌日、8月24日に奄美大島で行われた離島甲子園決勝で、壱岐市選抜が10年ぶり3度目の優勝を果たした。こちらも1回戦からYouTubeライブ中継を観ながら応援していたが、優勝の瞬間は社内で歓声が上がった。平日朝8時30分の試合開始で、ライブ中継があることを知らない人も多かったかもしれないが、「優勝」の知らせには市民も壱岐市出身者も大いに盛り上がっただろう。市役所内もこの話題で持ちきりだったし、25日の帰島式に駆け付けた市民にも笑顔が溢れていた。2日連続で「スポーツの力」の大きさを改めて感じさせられた。
来年の離島甲子園は10年ぶりに本市での開催が決まった。前回の本市開催では壱岐市選抜が優勝しており、大会2連覇、地元開催連覇の期待が当然かかってくる。いまから楽しみだが、開催するからにはスポーツの力がより発揮できるよう、万全の体制を整えてもらいたい。
大会は4会場で行われるが、奄美大島では全会場から生配信を行っていた。壱岐市選抜が1、2試合目を行った宇検村野球場では、ハンディを含め4台のカメラを駆使していた。決勝が行われた奄美川商球場はプロ野球のキャンプ地でもあり、選手名が入る立派な電光掲示板も整備された球場だった。他の3球場も1㍍程度の高さだったが金網の外野フェンスがあった。
本市開催では生配信が出来る機材、スタッフが揃うのか。芦辺ふれあい、大谷公園グラウンドは外野フェンスをどうするのか、全会場は無理でも、決勝会場にはスコアボード、カウントボードは欲しい。開催まであと1年、準備を急いでもらいたい。

関連記事

  1. 「解体」は将来の投資になる
  2. 社説・一流との出会いが子どもの財産に
  3. もったいない渋谷の物産展。
  4. 社説・いまこそ戦略的な観光計画を
  5. 社説 マスコミを上手く活用する方策を
  6. 公平に我慢、享受することも必要
  7. 離島なのに泳げない子どもが多い
  8. 人口減少問題が深刻さ増す。

おすすめ記事

  1. 今年の人身事故8件 市交通安全協会
  2. 中総体県予選に初出場、3位に 空手道クラブチーム修練会
  3. 「壱岐の魅力は日常に」 協力隊長澤さんが活動報告会

歴史・自然

PAGE TOP