造形アーティスト、石田真吾さん(44)=三重県鈴鹿市出身、北九州市在住=が4月29日、石田町の「ikibase」(以下、壱岐ベース)で市民参加型のアーティスト体験イベントを開き、小学生ら延べ20人の市民が参加。海洋漂着ゴミを材料にした造形を作り上げた。
壱岐ベースは「アーティスト・イン・レジデンス」として宿泊施設横にあるアトリエで、芸術活動をすることができる。
石田さんは4月1日から滞在し、海岸を視察したり清掃活動に参加するなどして作品の構想を練り、海洋ゴミから生まれた恐竜「イキサウルス」の創作に着手した。
イキサウルスは全長2・5㍍。目の部分の貝殻以外は全て海洋ゴミで、発泡スチロールやビニールシート、ペットボトルの蓋、プラスチックの浮き、ルアーを着色せずに使った。
「童心にかえって子どもたちと遊びたかった」という石田さん。海を漂っていたゴミを、インスピレーションで作り上げ、ゴミではなくアートとして、海に浮かべるという一連のストーリーを作り上げたかったという。
参加した石田小6年の吉永柊真さんは環境について改めて考え、「地球環境をほかの人にも守ってほしいと思う。お菓子を食べたらゴミは忘れずに捨てようと思う」と話した。
2日には大浜海水浴場でイキサウルスを海面に浮かべるイベントもあった。