7日から9日にかけて強い冬型の気圧配置となり、日本海側では断続的に雪が降り、本市でも積雪や路面凍結が発生した。長崎地方気象台によると、8日午後4時に芦辺で2㌢の積雪を記録。市内全域を覆うほどの積雪は2001年1月の大雪以来、20年ぶりとみられる。
8日、芦辺では観測史上5番目に低い最低気温マイナス4・8℃、石田で7番目に低いマイナス3・8℃を記録した。この日、芦辺では1日を通してマイナス0・5℃、石田では0・5℃までしか気温が上がらず、芦辺で観測史上6番目、石田で3番目に低い最高気温だった。
壱岐署は国道や県道など幹線道路にスノータイヤ・チェーン装着の規制を設け、安全運転を呼び掛けた。市と市内の建設業者などは、道路に凍結防止と融雪の効果がある塩化カルシウムを撒くなど対応に追われた。同署によると7~9日の間、積雪や路面凍結に伴う自動車の物損事故が25件(概数)発生したが、けが人などはなかった。市消防本部によると、雪で滑るなどしてけがをしたという通報はなかった。
また、気温低下に伴い、市内各地で水道管の破裂が発生。芦辺町の諸吉地区と那賀地区では約170か所で漏水が発生し、市は復旧作業のため、10日から断水したが、11日午前までに復旧した。市上下水道課は寒波が収まった後も各家庭の水道管が破裂していないか、確認するよう呼び掛けている。
8日朝、壱岐最高峰の岳の辻山道には実測で5㌢程度の積雪があり、山頂では麓からの強い吹上げによって雪が舞い上がる地吹雪が起こっていた。