霞翠地区まちづくり協議会の事務所開所式が20日、同事務所が入居した新城地区老人憩いの家で行われた。設立は4月1日付けで、当初は同4日に開所式を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2か月半遅れての開催となった。市内18小学校区で設立準備が進められている「まちづくり協議会」の設立は、同じ4月1日に設立した筒城と合わせて計5か所となった。
霞翠地区では昨年5月から各公民館などが中心となり設立準備を始め、10月には住民アンケートを実施。以前から地域について意見交換をする場だった「みんなでかたろう会」の意見も集約し、今年3月に役員、規約、計画書案を承認。植村英生さんを会長、町田光浩さんを事務局長(集落支援員)とする執行部体制を決めた。
計画書のタイトルは「よっち、たかっち、きもいっち!~輝き、住みよい、活き活き カスイ~」とし、表紙に同地区の名所写真6枚を掲載した。町田事務局長は「この写真の風景を探しに霞翠地区を散策し、事務所にも気軽に立ち寄ってもらいたい」と挨拶した。
植村会長は「霞翠地区の住民は約1900人。3年で100人程度が減少し、少子高齢化、後継者不足が深刻になっている。チームワーク、ヘッドワーク、フットワーク、ネットワークの4つのワークを大切にしながらまちづくり協議会を運営し、住民が協力し合い、住民が主体となって課題解決に取り組んでいきたい」と抱負を語った。
同会の看板は、住民が提供した板に、同地区出身で2018年市美術展で最高賞の「山口幹雄賞」を最年少受賞した書道家の中村遼太さん(21=福岡教育大3年)が字を書き、地元の業者が彫った、地域協働にふさわしい作品として玄関に掲げられた。
計画書に盛り込まれた主な事業計画は以下の通り。
【総務部会】▽防災マップ作製▽防災資機材の整備と備蓄品の管理▽街路灯の設置▽独自ポイント制度の研究
【地域づくり部会】▽環境美化▽野犬対策▽地域イベント支援▽空き家活用▽耕作放棄地対策▽まちづくりサロンの開催
【活き壱岐健康部会】▽交通手段支援▽買い物支援▽三世代交流▽高齢者の見守り▽子どもの見守り▽徘徊者対策▽後継者不足解消
【霞翠っ子部会】▽安全マップの作成▽遊泳禁止看板等の設置▽挨拶運動▽登下校の安全確保▽地域との交流▽地域の伝統継承、学習▽子育て支援▽スポーツ教室の開催