壱岐焼酎料理レシピコンテスト(壱岐みらい創りサイト、同実行委員会主催)が2日、壱岐の島ホールで開かれ、22点の応募から書類選考を通った5点(4人)の調理が行われ、最優秀賞などを決定した。
コンテストは、壱岐なみらい創りプロジェクトのイノベーションサマープロジェクトに参加した高校生「ポジティブ・アルマゲドンチーム」アイデア「壱岐焼酎を食べたい」から生まれた。同チームの篠﨑清吾実行委員長(壱岐高2年)は「壱岐にいるのに、高校生なので壱岐焼酎のことを何も知らなかった。調理することでアルコール分を飛ばし、誰もが楽しめるような壱岐焼酎の活用方法を探り、特産品である壱岐焼酎をもっと全国へ広めたいと思った」と企画の意図を話した。
出品された5点は壱岐高生の下條凌輝さんら3人の「豚の角煮」、壱岐商高生の山本小百合さんの「焼酎玉ねぎのたれ」、加藤寿子さん(芦辺)の「黒糖焼酎のべだご」、市観光課に勤務する畑津美都子さん(芦辺)の「焼酎まんじゅう」「ブリの焼酎しゃぶしゃぶ」。審査員は審査委員長のビューホテル壱岐・吉田繁社長ら5人で、「テーマをきちんと取り入れているか」「郷土料理としてどうか」「味」など7項目で採点した。
その結果、畑津さんの「焼酎まんじゅう」が最優秀賞に選ばれ、賞金2万円を獲得した。優秀賞(1万円)も畑津さんの「ブリの焼酎しゃぶしゃぶ」だった。「焼酎まんじゅう」は焼酎に漬け込んだ干し柿を半分に切り、中にクリームチーズ、白あんを入れ、まんじゅうの生地にも焼酎、酒粕を練り込んで蒸した。
畑津さん(48)は「ラムレーズンを作ったことがあり、同じ要領で焼酎と相性が良い柿を漬け込むことを思いついた。壱岐焼酎の麦の香りを引き出すことを考えて調理した。評価してもらったのは嬉しいが、自分ではまだ70点くらいの出来だと思うので、このレシピを参考にして幅広い壱岐の素材で新たなレシピを考えて、広めて行って欲しい」と話した。
吉田審査委員長は「焼酎は高校生にはハードルの高いテーマだったが、本選まで2組が残ったのは素晴らしいこと。畑津さんはさすがの主婦力で、圧倒的だった。高校生が企画したこのコンテストは、壱岐のPRに必ずつながる」と総評した。
審査員を務めた壱岐の華・長田浩義社長は「酒造メーカーは何とか飲んでもらうことばかり考えていて、壱岐焼酎を料理に使おうという発想がなかった。高校生たちが熱心に取材に来て、高校生ならではの素晴らしい発想でコンテストを開催してくれた。壱岐の未来は明るいと感じた」とコンテストを企画した高校生らを称賛した。
【結果】▽最優秀賞 焼酎まんじゅう(畑津さん)▽優秀賞 ブリの焼酎しゃぶしゃぶ(畑津さん)▽審査員特別賞 黒糖焼酎のべだご(加藤さん)▽ボーっと飲んでないで賞 焼酎玉ねぎのたれ(山本さん)、豚の角煮(下條さんら)