日清食品カップ「第35回全国小学生陸上競技交流大会」(日本陸連主催)が10日、陸上競技の聖地である神奈川県横浜市の日産スタジアムで開催された。長崎県代表として5年男子百㍍に出場した壱岐ジュニアランナーズの福原悠吾(志原)は予選3組で13秒27、全体2番目のタイムで上位8選手によるA決勝に進出。A決勝は13秒42で4位となり、第32回大会(2016年)の同種目での竹下紘夢さん(当時、渡良5年)と同じ、壱岐勢として過去最高順位タイの成績を残した。女子コンバインドBに出場した長岡美桜(盈科6年)は1771点で47選手中20位に健闘した。大会の模様は25日午後3時半からNHK・Eテレで録画放送される。
本番での無類の強さを発揮した。福原が県大会優勝時にマークした資格記録は13秒74で、これは出場47選手中、22位タイだった。決勝は、予選タイム1~8位がA、9~16位がB、17~24位がCに分類されるため、持ちタイムではB~C決勝進出が妥当に思えたが、福原は県大会のタイムを0秒47も更新し13秒27。全体トップの西村源斗(兵庫)の13秒23からわずか0秒04差のタイムでA決勝進出を決めた。福原は「持ちタイムが上位ではないのを確認していたが、県大会での感触から13秒5程度で走れる自信はあったので、何とかA決勝に、という思いはあった。緊張することなく、スタートがいままで最高のタイミングで切れて、体が軽かった。13秒27は驚いたが、このタイムならA決勝でも優勝が狙えると思った」と予選での最高の走りに胸を張った。
2日前の8日には、九州中学陸上の低学年男子4×百㍍リレーで、兄の成揮さん(郷ノ浦2年)が2位になっており「すごく刺激になった。兄に負けずに表彰台に上がりたいと思った」とA決勝への意欲がさらにみなぎった。予選から2時間半後に行われたA決勝。「予選と違い、スタートで少し力が入ってしまった」と福原はスタートでやや遅れてしまった。そこから懸命に追い上げ、1位は予選トップの西村がやや抜けたものの、2位争いは3人が一線に並んだ。ゴール後、福原は「何とか2~3位に食い込めたかも」と思ったが、結果は2位と百分の1秒差、3位とは記録は同タイムながら千分の1秒単位での判定で4位。惜しくも表彰台は逃した。
福原は「マジで悔しい。予選通りに走っていれば優勝争いだったのに、それを2本揃えられないところが、まだ未熟な部分だ。でも全国4位という竹下紘夢さんの成績に並べたことは誇らしいことだし、日産スタジアムの素晴らしい環境で走れたということも貴重な経験になった」と前を向いた。直後に行われた6年男子百㍍の優勝タイムは11秒87。来年、優勝争いをするには自己ベストを1秒4以上も縮めなければならないが、福原は「今年中には12秒台を出して、来年の大会までに12秒前後まで記録を伸ばしたい。自信はあります」と来年こそ全国の表彰台に上がる目標を宣言した。