社説

壱岐の「本物」育成が必要。

年末年始は仕事以外は外出せずに、テレビを観る時間が多かった。動画のネット配信に押され気味だと言われているテレビだが、見応えのある番組もあった。特に年末のNHK紅白歌合戦は観ていて鳥肌が立ち、涙があふれてきた。ラストの桑田佳祐さんと松任谷由実さんのコラボレーションが実現したシーンだ。私たち中高年齢層にとって、青春時代から常に寄り添ってきたサザンオールスターズ、ユーミンは、特別な存在だった。その2組が生でNHKホールの同じステージに立ち、歌い、パフォーマンスをする姿は、夢のようなひと時。大御所の北島三郎さんも加わって、格の違うステージで魅了してくれた。平成最後の紅白歌合戦だからこそ実現したことだったが、やはり「本物のスター」を見せてくれれば、視聴者も感激することを示した好例だったように思う。一時的な人気や歌の上手さだけでなく、一つのことに集中して長年積み重ねてきた存在感が伴ってこそ「本物」に昇華してくる。日本レコード大賞のピンクレディーやMISIAさんのステージも「本物」を感じさせてくれた。

これはテレビ番組以外でも同様ではないだろうか。「本物」は人々を魅了するが、一朝一夕には成し遂げられるものではない。壱岐には魅力的なモノが数多く存在するが、誰もが認める「本物」にまではまだ昇華できていないように思える。例えば「グルメ」だが、食材の宝庫であることは間違いないが、地元の人も感激して日常的に食べているような名物でなければ、観光客も感動はしてくれない。「観光名所」も同様で、地元の人が感動する場所でなければならない。素材は素晴らしくても、放っておいて「本物」になるものではなく、市、市民が一丸となって積極的に整備などに取り組んでいく必要がある。

「壱岐ならば、これだ!」という本物のスターを探し、育てることが、2019年の壱岐に課せられた命題ではないだろうか。

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