任期満了に伴う市長選挙は15日、30投票所で投票が行われ、即日開票された結果、白川博一候補(62)が1万301票を獲得し、新人で前JA壱岐市組合長の吉野誠治氏(63)に1282票の差をつけ再選を果たした。白川氏は初代市長選で敗れたが、2回目の選挙で総人件費の1割圧縮など3本柱の公約を掲げて三つどもえの激戦を制し初当選。今回は公務に追われて新人に先行を許したが、町長時代からの後援会組織など地盤を固める一方、人件費圧縮など4年間の実績を強調するなどして現職の強さを発揮。県離島振興協議会長、全国同副会長などの役職も強みに選挙戦に臨み「継続は力」と訴え、有権者に支持を拡大、市制施行後初の一騎打ちを制した。住吉神社横の住吉会館で支援者とともにケーブルテレビの開票中継を見守った白川氏は、テレビ画面で当確を知ると、喜びを爆発。支援者と抱き合い、再選を喜んだ。白川氏は「長く厳しい戦いだったが、皆様のおかげで当選という結果で決着した。現職で出遅れたが、支援のおかげで劣勢を素晴らしい数字に挽回できた。期待に必ず応える」と支援者に感謝を述べた。また、「継続は力。継続してきたことを実行に移す。現在、離島振興法の改正延長を離島民が住みやすい法律にしていただくこと、航路の運賃低廉化を国に訴えたい。市民病院改革は県病院企業団に加入して、県の力を借りて医師確保と精神科病床の再開に取り組みたい」と抱負を述べた。吉野候補はJA組合長を4期務めた経営手腕を強みに1次産業と観光業の振興策など打ち出したが及ばなかった。郷ノ浦町の事務所では落選の知らせを受け、支援者からはため息をついた。吉野氏は「最後の最後まで支援をいただいたが、私の力不足でこのような結果となったことをお詫びしたい。負けはしたが、壱岐の島が今後、豊かな島になるよう私なりに一生懸命頑張っていきたい」と深々と支持者に頭を下げた。
当日有権者数は2万3793人(男1万1132人、女1万2661人)。投票率は81・85」%(男81・24)、女82・39)で前回の85・37%を3・52ポイント下回った。