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田中亜可梨(芦辺中出身)が23日の都大路へ。長崎商が長崎市役所表敬訪問。全国高校女子駅伝

23日に京都市で開催される第30回全国高校女子駅伝大会(通称・都大路、京都市西京極陸上競技場発着5区間21・0975㌔)に長崎県代表で初出場する長崎商業高校陸上競技部のメンバーが17日、長崎市役所に田上富久市長を表敬訪問した。同部の主将を務めるのは芦辺中学出身の田中亜可梨さん(3年)。田中さんは田上市長の前で「仲間を信じて笑顔でタスキリレーをし、お世話になった方々に走りで恩返しをしたい。力強い、自分たちらしいレースをしてきます」と都大路での健闘を力強く宣言した。駅伝の出場選手、出場区間はレース当日まで発表されないが、田中さんは県大会と同じ3区(3㌔、烏丸鞍馬口~室町小学校前折返し~北大路船岡山)への出場が予想されている。

長崎商は11月2日に雲仙市、南島原市で行われた県高校女子駅伝大会で、前年まで23年連続で優勝していた諫早を1分00秒差で破って初優勝を飾り、都大路への切符を手にした。1区で「スーパー女子高生」と呼ばれている廣中璃梨佳さん(3年)が諫早に1分36秒の大差をつけてレースの主導権を握り、3区(3㌔)の田中さんも区間3位の10分33秒で首位を死守。4、5区も踏ん張り、最後まで首位を渡さなかった。

陸上競技中長距離種目で数々の壱岐市小学・中学記録を塗り替えた田中さんは、芦辺中卒業後、「都大路を目指したい」と本土の古豪・長崎商に進学した。だが1、2年時はケガが多く、満足にシーズンを通して大会に出場することができなかった。一昨年、昨年の県高校女子駅伝大会もレギュラーメンバーから外れ、チームも諫早に敗れ2位が続いた。だが今年はチームの精神的な支柱である主将にも任命され、ケガも徐々に回復に向かい、県大会で快走。この日の表敬訪問でもチームを引率し、田上市長らからの質問にも終始笑顔で率先して答えた。

田中さんは「走れなくて辛い時期が多かったが、仲間たちに支えられて、やっとここまで来ることができた。特に(廣中)璃梨佳というすごい同級生がいたことは、本当に心強かった。一緒に練習できたことは、自分を高めるためにすごく刺激になったし、相談に乗ってもらったり、いろいろと助けてもらった。3年間、都大路で走ることだけを目標にやってきた。この1年は主将としての重責もあって涙を流したこともあったけれど、1つ1つ乗り越えることで成長できた」とこれまでを振り返り、感慨深い表情を浮かべた。

長崎商はすでにコースの下見を終えている。「毎年、テレビで見ていたコースだが、実際に走ると見た感じとはかなり違った。本番をイメージしながら走った。この1年間は駅伝を想定してロード走を増やし、ロードでの距離感覚を養ってきた」と田中さんは準備万端であることを強調した。昨年は県代表の諫早が10位(1時間09分36秒)に入った。長崎商には、今年の都道府県対抗女子駅伝4区で区間新記録樹立、アジアクロスカントリー選手権(ジュニア6㌔)銀メダルの廣中さんという絶対的なエースがいるだけに、昨年の諫早以上の成績も期待される。だが田中さんは「全国にはすごいチームがたくさんあるので、あくまでもチャレンジャーの気持ち。璃梨佳ならトップでタスキをつないでくれると信じているが、順位は気にしないで、県大会で出した1時間10分11秒を少しでも縮めて、1時間09分台を出すことがまず目標になる。私も最後まであきらめない自分の走りを追求したい。壱岐の人たちにも見てもらいたい」と他チームに左右されない自分たちの走りに徹する思いを語った。

大会の模様は23日午前10時5分(スタートは10時20分)からNHK総合で全国生中継される。15歳で故郷・壱岐の親元を離れ、3年間、もがき苦しんだ田中さん。その高校生活最後の全国舞台で、集大成の走りを見せる。

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