社説

沈黙は容認と受け取られる。

1日に本市で開かれた県原子力安全連絡会は、玄海原発のUPZ(30㌔圏内)に入る松浦、佐世保、平戸、本市の4市が原子力防災や安全対策などの情報を共有化し、意見交換を行う場で、市からは市議会、消防本部・消防団、公民館連絡協議会、農協・漁協、商工会、観光連盟、PTA連合会、地域婦人会、医師会、社協など各種団体の代表者が委員として出席した。

だが会議最後に設けられた「意見交換」で、出席した委員からまったく発言がなかった点は、傍聴していて理解し難いものだった。もっともこれは今回に限らず、これまでほぼ毎年、質問や発言をする委員は1~2人だけだった。市、市議会は玄海原発稼動に反対の姿勢を表明している。各団体も同じ立場だろう。玄海原発の稼動により市に表面的なメリットは一切なく、安全対策などでデメリットばかりが目に付くのだから、それも当然のことだ。

安全連絡会は原発稼動の賛否を問う会合ではないが、その安全対策などに関して市民に不安があれば、その声を発していかなければならないはず。意見が出ないということは、「不安はない」と九電などの対策や稼動そのものをすべて容認していると取られかねない。

例えば三島地区の対策として、放射能防御施設は設置されているが、より安全性を高めるためには壱岐本土と結ぶ嫦娥大橋建設が必要だ。壱岐本土からの島外避難には、災害時に漂流物などでさらに不確定要素を増す船舶よりも、大型の航空機での脱出の方が確実性が高い。そのためには壱岐空港滑走路の延長・拡張も必要なはずだ。無理難題であってもこの場で堂々と主張すべきことだと思う。

また今回は玄海1・2号機の廃炉スケジュールの説明があったが、廃炉には35~39年というとてつもない期間と膨大な予算が必要となる。民間企業の九電がそれまで経営を続けられるという保証もない。次世代に不安を残さないためにも、委員にはもっと積極的な発言を求めたい。

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