陸上競技で壱岐の子どもたちが、また大活躍を見せた。23日に諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で第47回県ジュニア陸上競技選手権大会が開かれ、本市から中学生11人、小学生13人の計24人(男16、女8)が出場。男子A(中学2・3年)4×百㍍リレーで郷ノ浦が44秒60、男子D(小学3・4年)4×百㍍リレーで壱岐ジュニアランナーズ(Jr)が1分01秒10、男子C(小学5・6年)千㍍で竹下紘夢(渡良6年)が2分59秒30、男子D百㍍で立石雅人(盈科4年)が14秒91でそれぞれ優勝し、昨年の3種目を上回る4種目制覇を果たした。
大会のメーンイベントとなった男子A4×百㍍リレー。1走豊本昂甫(2年)、2走松本汰壱(3年)、3走長門虎太郎(2年)、4走平本侑大(3年)のベスト布陣で臨んだ郷ノ浦は、予選は45秒24で2番目のタイムで決勝進出した。優勝候補筆頭の山里(長崎市)は44秒76で予選トップ通過。郷ノ浦とは0秒48差があったが、松本は「予選ではバトンパスがスムーズでない部分があった。最低でも44秒台を出す」と決勝までの間に歩数を調整し、バトンパス練習に精を出した。
山里は速い選手の順にメンバー構成し、前半でリードを広げる作戦だったが、郷ノ浦は2・3年生を交互に配置して、パトンパスを重視した。1走では山里に3㍍程度の差をつけられたが、2走以降で徐々にその差を詰め、約1㍍差でバトンを受けたアンカーの平本が、ゴール前10㍍で逆転。目標の44秒台をマークし、山里に0秒11差で優勝した。松本は「郷中メンバーで走る最後のリレーで優勝できたことが何よりも嬉しい」と喜んだ。
松本は男子A百㍍でもタータントラックでの自己ベストとなる11秒38をマークし3位となり「力まないで走れるコツをつかめた気がする」と全国中学で3位となった走り幅跳びに加え、百㍍でも全国トップクラスを狙う自信を付けた。
小学生も着々と育ってきている。男子D4×百㍍で壱岐Jrは1走山本翔斗星(田河3年)、2走小西桜ノ介(勝本4年)、3走竹下瑛汰郎(渡良3年)、4走立石雅人(盈科4年)が予選1分01秒76の2番目のタイムで決勝進出すると、決勝ではタイムを0秒66詰めて1分01秒10。男子Aと同じパターンの逆転優勝を果たした。同種目は昨年に続いての2連覇で、アンカーの立石は、昨年の1走に続いて2年連続優勝メンバーとなった。
立石は男子D百㍍でも14秒91で優勝した。小学生5・6年世代は、今年8月の全国小学生陸上男子4×百㍍リレーに県代表で出場し、準決勝に進出しているが、3・4年世代でも県内トップレベルの選手が勢ぞろいしており、ジュニア陸上界に確固たる地位を築きつつある。
全国小学生大会で、昨年は男子5年百㍍決勝4位、今年はリレーメンバーとして2年連続出場した竹下紘夢(渡良6年)は、男子C千㍍でただ一人3分を切る2分59秒30で優勝。男子C百㍍も13秒01の3位で、短・中距離の「二刀流」で卓越した能力を披露した。
総合表彰では竹下が大会最優秀選手(4人)、立石が大会優秀選手(10人)に選出された。
=決勝・総括成績=
【Aクラス】▽男子百㍍ ③松本汰壱(郷ノ浦3年)11秒38▽男子三千㍍ ④渡野幹大(勝本3年)9分03秒54▽4×百㍍リレー ①郷ノ浦(豊本、松本、長門、平本)44秒60▽男子AB共通棒高跳び ④竹藤瑛介(郷ノ浦3年)3㍍00▽女子百㍍ ④黒木向日葵(郷ノ浦3年)13秒32
【Cクラス】▽男子百㍍ ③竹下紘夢(渡良6年)13秒01▽男子千㍍ ①竹下紘夢(渡良6年)2分59秒30▽女子走り幅跳び ⑨竹藤凛(盈科6年)3㍍66▽女子走り高跳び ⑫松本陽鞠(盈科5年)1㍍10
【Dクラス】▽男子百㍍ ①立石雅人(盈科4年)14秒91▽男子4×百㍍ ①壱岐Jr(山本、小西、竹下、立石)1分01秒10