壱岐アスリートクラブ(黒木泰幸代表)は10月27日、イオン横芝生広場で、子どもたちを対象に無料陸上教室「壱岐にオリンピアンがやってきた!」を開催。講師として現役オリンピック選手の高瀬慧さん(29=富士通)と、諫早市出身の陸上十種競技選手・林田章紀さん(30=Team Accel)を招いた。
高瀬さんは2012年ロンドン五輪二百㍍準決勝進出、4×四百㍍リレー出場、15年世界選手権二百㍍準決勝進出、16年リオデジャネイロ五輪でも二百㍍に出場するなど、陸上短距離界のトップアスリートとして輝かしい実績を残し、自己ベストは百㍍10秒09。二百㍍20秒14は日本歴代4位の記録を保持している。林田さんは長崎南高校から順天堂大学に進学し、17年に全日本マスターズ十種競技で優勝。指導者として多くのアスリートを輩出している。
教室には小学4年から中学までの約150人が参加。現役五輪選手の高瀬さんらが「速い選手はスキップも速い。正しい姿勢を保ったまま、速いスキップをすることが良い練習になる」「ストライドを伸ばす意識よりも、体の軸を固定することが大切」など走り方の基本について指導。高瀬さんらと一緒に芝生の上でダッシュの練習などを行った。高瀬さんは「姿勢が良ければ減速しにくくなり、トップスピードを維持できる。これまでいろいろな場所で指導を行っているが、壱岐の子どもたちが一番素直に聞いてくれた。壱岐は子どもたちの陸上の成績がどんどん伸びていると聞いたが、この素直な気持ちが成績に結びついていると感じた。これから壁にぶち当たることもあると思うが、走ることを楽しいと感じ続けていくことが、壁を突破する秘訣。私自身も中学、高校では県大会で予選落ちが続いたことがある。常に目標を掲げてコツコツと努力し、あきらめずに楽しむことを心掛けて欲しい」と子どもたちに伝えた。
2年連続でジュニアオリンピックに出場した長岡幸奈さん(郷ノ浦中2年)は「練習の時は姿勢を気にしていたが、高瀬先生から普段の生活でも姿勢を意識するように教えられた。今後に活かしたい」と話した。教室後は高瀬さんらのサインを求める子どもたちの行列ができ、高瀬さんは1人1人に丁寧にサインをして、子どもたちのモチベーションを高めた。