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壱岐の子どもたちが大活躍。2016年十大ニュース

2016年も残すところあと1週間。今年もいろいろな出来事があった壱岐島の1年を、壱岐新聞の紙面を飾った十大ニュースで振り返る。

①白川さんが3選 壱岐市長選

任期満了に伴う壱岐市長選が4月10日に投開票され、現職の白川博一さん(65)が8266票を獲得。新人の武原由里子さん(51)の5178票、新人の坂本和久さん(51)の4173票に大差をつけて3選を果たした。
白川さんは10項目の公約を掲げ、すでに福岡市との観光協定締結(Re島プロジェクト)、ウルトラマラソン開催の2項目を実現。来年から本格化する1項目に挙げた「まち・ひと・しごと創生事業の強力な推進」や「実りの島壱岐の発信による誘客推進」などで、その手腕、実行力が試される。

②国境離島新法可決 航路運賃低廉化へ

離島住民にとって悲願だった、通称「国境離島新法」が4月20日の衆院本会議で可決・成立した。来年4月1日から施行される。内閣府は平成29年度の航路・航空路の運賃引き下げなどに充てる「地域社会維持交付金」の創設に50億円の概算要求を計上した。事業費ベースでは約百億円になることが想定されている。
制度の詳細は来年4月までに煮詰めていくが、島民の旅客運賃が「JR並み」に低廉化されることが濃厚で、その料金をいかに離島振興に結び付けていくかが、今後の課題となる。

③海星の壱岐コンビ センバツで8強

土谷一志投手(郷ノ浦中出)、小畑翔大主将(外野手、石田中出)が主力を務める海星が、3月のセンバツ甲子園に出場。1回戦で長田(兵庫)、2回戦で敦賀気比(福井)を接戦で下し、8強入りを果たした。準々決勝は高松商(香川)に敗れた。
中学時代は離島甲子園で優勝の立役者となった土谷、小畑は、甲子園でも投打に大活躍。壱岐の球児に大きな自信をもたらした。

④超人たちが疾走 ウルトラマラソン

第1回壱岐ウルトラマラソンが10月2日に開催され、100㌔に344人、50㌔に211人が出場。厳しい残暑とアップダウンの激しいコースに、100㌔の完走率は48%、50㌔も54%のサバイバルレースとなった。
だが全国のウルトラマラソンを行脚する超人ランナーにとって、条件が厳しいほど挑戦意欲が高まる。男子100㌔で独走した24時間マラソン日本代表の楢木十士郎さん(40=福岡)は「持久力には自信があるので、この条件は向いていた」と優勝者インタビューで余裕の表情を見せた。

⑤遂に平均90万円 高騰続き子牛市場

JA壱岐市の家畜市場は、今年も衝撃的な値上がりを続けた。12月市場では遂に平均90万円を突破。去勢の平均は98万円を超え、百万円に手が届きそうな勢いだ。
平均価格の歴代最高記録更新は平成26年10月市場から14市場連続。繁殖農家にとっては嬉しい高値である一方、肥育農家には厳しさが増している。
子牛価格の高騰は全国的な傾向だが、今後は価格に見合った品質が、より問われることになりそうだ。

⑥筒城にゴムチップ ジョギングコース

石田町の筒城浜園地に1周千㍍のゴムチップ舗装ジョギングコースが3月に完成した。
市民が運動増進のためにジョギングでの活用や、競技としては市中体連駅伝大会、壱岐ロータリークラブ小学生駅伝大会で使用された。
6月には十八銀行、肥後銀行の女子駅伝部が合宿で活用。またリオ・パラリンピックの視覚障害者マラソン出場を直前に控えた道下美里さん(39=三井住友海上)も壱岐での合宿で同コースも使用し、本番のリオ・パラリンピックで見事に銀メダルを獲得した。
陸上競技など企業、大学チームの壱岐合宿誘致に、今後も大きな武器となりそうだ。

⑦壱岐の小中学生 スポーツで大活躍

壱岐少年サッカークラブの香椎彩香さん(勝本中1年)が、9月にJFAエリートプログラム女子U‐13トレーニングキャンプ(宮城)に選出されたのに続き、12月にはジュニアユース世代の全国選抜であるナショナルトレセンU‐14合宿(大阪)にも選出され、将来のなでしこジャパン入りに大きく前進した。九州から選抜されたフィールドプレーヤーは12人、その中で中学1年は4人だけで、この世代の全国トップレベルであることを証明した。
バレーボールでは、2次離島で全校児童13人、部員10人の三島小学校ジュニアバレーボールクラブが、6月の全日本小学生大会県予選・男女混合の部で優勝。8月の全国大会(東京)では予選リーグ2勝を挙げた。準々決勝進出戦で敗れたものの、小さな島の小学校の大健闘に大きな拍手を浴びた。
陸上競技では、全国小学生交流大会(8月、神奈川)で竹下紘夢(渡良5年)が男子5年百㍍決勝で4位、ジュニアオリンピック(10月、神奈川)で松本汰壱(郷ノ浦中2年)が男子B(2年)走り幅跳びで9位と、全国の舞台で好成績を残した。

⑧発見!長岡秀星最古の作品

世界的イラストレーターで昨年死亡した長岡秀星さんが、壱岐高校在学時に描いた油彩の人物画が、長岡さんと高校時代に同級生だった郷ノ浦町の篠崎学さん(79)の自宅で発見され、11月に市へ寄贈された。
長岡さんの作品は1970年に米国でアートスタジオを設立した以降のものは多く残っているが、それ以前はごく少なく、これまで最古とされていたのは59年の「学習百科断面大図鑑」だったが、今回発見された作品は55年以前の作品だと思われる。

⑨芦辺中移転問題 旧那賀中に決定

耐震改修工事が不可能であるため、建て替え・移転が検討されていた芦辺中学校。当初は地元代表で構成する検討委員会の答申に沿って、ふれあい広場駐車場周辺での新築を予定していたが、建設予定地の一部が土砂災害警戒区域、同特別警戒区域に指定されていたことで、市議会6月会議で白川市長が計画を白紙撤回した。
その後、7月に改めて建て替え用地選定委員会が開かれ、用地は旧那賀中学校の場所にすることを市教委が決定。白川市長は9月議会で「校舎は新築する方が良い」との見解を示した。新築か旧校舎の改築かは、今後市議会で論議される。

⑩突然の別れも振興局長、副議長

壱岐振興局・松尾明彦局長が1月19日、急性心筋梗塞のため死去した。56歳だった。
また壱岐市議会・深見義輝副議長が10月21日、脳出血のため死去した。57歳だった。
ともにあまりにも早い、突然の別れとなった。

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