地域情報

「良いもの取り入れるのは壱岐の歴史」海人写真家古谷さんが講演 

「壱岐と全国の海女写真展」の開催を記念したミニシンポジウムが11月26日に一支国博物館で開かれた。第1部は地域おこし協力隊・海女後継者の大川香菜さん(31)が海女修行の活動報告を、写真展の作品を撮影した海人写真家・古谷千佳子さん(46=沖縄県在住)が基調講演を行い、第2部では2人と八幡地区の現役海女5人がトークセッションを行った。
大川さんは海女修行での意外な発見として「レオタードは乱獲防止だけでなく、サザエを胸の中に入れられるので便利」「水中メガネをヨモギなどの草で拭くと曇り防止になる」「耳栓はチューインガム」などの裏技を披露した。
2011年から全国の海女を撮影している古谷さんは写真で全国の海女漁を紹介しながら「沖縄は男性の海士だけ。83歳のおじいちゃんも潜っている」「逆に、志摩の海女は“男一人養えないで、志摩の海女とは言えない”とたくましい。妊娠中でも出産直前まで潜っている」「輪島は水深20㍍まで潜るので撮影は死ぬ思いだが、2~3人がチームになって獲物を見つけて漁獲する様子は、まるでタカが小動物を捕獲する時のように美しい」「千葉・白浜は壱岐と同様にウエットスーツ禁止で、スウェットを重ね着している」などそれぞれの特色などを紹介した。
壱岐の海女漁については「獲物を見つけても息が続かなくなった時は、洗濯ばさみにヒラヒラを付けた目印を置いていく。女性ならではの生活の知恵」「船上で火をおこして暖を取るのは初めて見た」「レオタードなど良いものを取り入れる考え方は、古代からの壱岐の歴史にも関係があるのではないか」などと感想を語った。
トークセッションでは現役海女が、「ポッチャリとホッソリは、海女としてどちらが有利か」「お守りや神事は」など楽しく会場からの質問に答えた。来場者には壱岐東部漁協からアカモク味噌汁、カキ飯、海女の磯ふりかけなどが振る舞われた。

 

関連記事

  1. 密避けリモート鑑賞も。壱岐高文化祭「煌雪祭」。
  2. イスズミ料理の誕生秘話。対馬・犬束さんが講演。
  3. 1月ジェットフォイル指定席化。九州郵船が元社員の着服を謝罪。航路…
  4. イノシシを罠で捕獲。140㌔のオス。
  5. 古代米刈り入れ祭 杵、臼で脱穀体験
  6. 「差別黙認は加害者と同じ」 フリーアナ 藪本さんが講演
  7. 壱岐市長選候補者③ 坂本 和久候補(51=無所属・新)
  8. ジェットフォイル欠航 エンジン交換で2日間

おすすめ記事

  1. 庄触でヒマワリ大輪 被害者支援の絆プロジェクト
  2. 県大会2連覇、全国大会へ 初山小が6度目のV、上位4位を独占 交通安全こども自転車県大会
  3. 開花は数十年に一度のリュウゼツラン 近くにハイビャクシンの繁茂も

歴史・自然

PAGE TOP