壱岐高校(鶴田勝也校長、454人)「東アジア歴史・中国語コース」の宿泊体験・体験入学が8月28、29日に行われ、島外から9人、島内3人の計12人(女子4人)の中学3年生と、その保護者ら計26人が参加した。
島外からは神戸、福岡などの8校から参加し、28日に下宿や主要商業施設などを訪問し、壱岐市での生活を視察した。
29日は島内からの参加者も合流して、学校概要・コースの説明会、在校生による体験談、中国語・歴史学授業体験、一支国博物館見学などを行った。参加者は卒業後に上海外語大、立命館大、関西大、福岡大などの指定校への推薦での進学が可能なこと、ハウステンボスなど一流企業への就職にも有利であることなどの実例に耳を傾けた。
在校生代表として鈴木岳斗さん(2年)は「以前に台湾に住んでいたことがあり、中国語を極めて世界に羽ばたく人材になりたいと思い、神奈川から離島留学した。最初はほとんど話せなかった中国語が、1年半でコンテストに2回優勝することができ、上海留学ではアメリカ、フランス、モンゴルなどからの学生たちと中国語で会話ができた。語学力だけでなく、人と積極的に話せるコミュニケーション能力が養われた」と同コースの魅力を語った。
大阪から離島留学して半年の久田拓生さん(1年)は「原の辻遺跡の発掘体験など、他の学校では体験できない貴重な授業があった。寮はトイレ、風呂が共同で気を遣うことも多いが、それが自身の成長につながっている」と高校から自立した生活を送ることのメリットなどを紹介した。
鶴田校長は「北海道からも問い合わせがあった。今回は来島できなかったが、10月31日の第2回コース体験入学には参加してくれるかもしれない。このコースが着実に全国に浸透していることを感じている。さらに魅力を発信し続けていきたい」と来年度は定員に20人に迫る入学希望者が現れることに期待を込めた。