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芦辺中はふれあい広場に新設へ 検討委員会が報告書を提出 教育委員会が記者会見

市教育委員会は27日、「芦辺中学校校舎建設に関する検討委員会」(鵜瀬和博会長)から8日に提出された報告書の内容を記者発表した。検討委員会は、校舎建設候補地を「ふれあい広場」とし、海抜7・8㍍に位置する第1駐車場に2~3階建て校舎を建設。立体2階建ての第3駐車場の2階部分に特別教室などを設置、敷地内に体育館、プールを建設することも要望した。校舎の規模は約2400平方㍍で建設費用は約9億円、体育館は2100平方㍍で約4億円と、プール建設を除いて約13億円を見込んでいる。合併特例債を活用するためには平成29年度中の完成が必要で、教育委員会は2月末まで結論を出し、市長に報告。判断を仰ぐスケジュールを描いている。
芦辺中は当初、平成24年度内に耐震化工事が実施される予定だったが、県の建築物耐震診断判定委員会から、一部校舎がコンクリート強度不足であるため「耐震化工事はかなり大掛かりなものになり、授業を行いながらの工事は難しい」と進言を受け、改築・新築について検討委員会に諮問することになった。
検討委員会は昨年7月、市教育委員会が同校PTAら15人に委員を委嘱し発足。昨年11月までに5回の会議を行い、建設候補地、レイアウトなどについて協議し、報告書をまとめた。建設候補地については、旧田河中に芦辺中が統合される際に「新たに校舎を建設する時には、旧箱崎中、那賀中、田河中からほぼ同距離となるふれあい広場周辺に建てる」ことが条件となっていたため、その経緯を尊重して、ふれあい広場以外の候補地は挙げられなかった。
また「市財政の厳しい状況を考慮して市有地での建設が適切」「地震、津波、地滑り、高潮などの防災対策も対応できる」「芦辺中の生徒数に応じた施設設備の建設が可能」という条件にも当てはまった。同所は以前、地滑りの危険などが指摘されていたが、壱岐振興局との協議で建設に問題がないことを確認。海抜の高い第1駐車場なら津波、高潮の心配も少ない。
芦辺中生徒数は現在231人だが、漸減して平成29年度には190人前後になることが予測されている。だが教育形態は今後、少人数による授業が進むと考えられており、多くの教室を確保する必要がある。敷地面積という点でも同所は適していると判断された。
体育館は武道場、卓球室、会議室も見込める2階建てを要望。プールも同時期の新設を要望している。テニスコート、相撲場は現在、ふれあい広場にある施設の活用を予定。グラウンドはふれあい広場を活用するが、土・日曜などスポーツ競技、イベントが開催される際の野球、ソフトボール部の練習は、現在の芦辺中や那賀中跡地、青島公園野球場などを利用する。
第1駐車場の大半と、第3駐車場の2階部分が駐車場として利用できなくなるが、近辺には離島センターなど駐車スペースが十分にあるため、市民生活やイベント開催に大きな影響は出ないと考えられている。
2月中に教育委員会の協議が終了する予定。2月5日には小学校統廃合検討委員会からの報告が行われ、その中で同様に耐震化工事が困難な芦辺小学校の今後についても指針が示される。場合によっては、芦辺中・小が併合する形で建設が行われることも想定されるが、「ふれあい広場での新設」という結論が大きく変わる可能性は少ない。白川博一市長が決断し、合併特例債の活用などを市議会の承認が得られれば、芦辺中建設へ向けて来年度中に動き出すことに

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