壱岐市消防団・芦辺地区第1分団の全国消防操法大会ポンプ車の部優勝を心から祝福したい。2年前の石田地区第3分団第4小隊の小型ポンプの部優勝に続いて、両部門連続での日本一は素晴らしい快挙だ。
壱岐市消防団は全国大会でこれまで優勝3回、準優勝3回、優良賞4回という圧倒的な成績を残している。この伝統的な強さは、「絶対に日本一になる」という高いモチュベーションの賜物だ。
以前に「一番でなくてはいけませんか?」とのフレーズが話題になったが、どんなスポーツ大会・コンテストであろうと、出場者はもちろん、団体・地域・家族などのバックアップも含めて「絶対に一番」という意識がなくては、勝負にもならないものだ。
その点で同消防団は、報告会で団長、分団長らも感謝の言葉を述べたように、家族らから日本一のバックアップも受けていた。市からは、全国大会に出場するにあたって、市議会9月会議で可決した補正予算で、報償費139・5万円、被服費等54・8万円、船車借上92・1万円、備品購入35・8万円、負担金634万7千円の計956・9万円が計上され、このうち656・9万円は市一般財源から支出された。日本一を目指すために金銭面でのバックアップは極めて重要なことである。
同消防団の日本一は市にとって、知名度やイメージのアップ、市民の誇りと自信など、様々な効果を上げている。この支出を「無駄だ」と批判する人は少ない。一方で、県・九州・日本で「一番」を目指す実力、素質がありながら、十分な金銭的なバックアップを受けることができずに、厳しい境遇に立たされているスポーツ選手やその家族もいる。
市ふるさと納税寄附金の使い道に「子ども応援コース」として、強化練習などに参加する旅費の一部を補助する『子ども夢プラン』が新たに加えられたが、多くの項目の中の1つで目立っていない。日本一を目指す者には消防団同様の十分なバックアップを行うシステムを、是非確立してもらいたい。