農協合併50周年を迎えたJA壱岐市はその記念特別企画として、11月8日に開催するJAフェスタの会場で、「リレー形式で食べさせ合った最多人数」のギネス世界記録に、壱岐牛を使って挑戦する。同企画課の発案で、「世界記録で壱岐の島おこし実行委員会」(委員長・川﨑裕司JA壱岐市組合長)を発足。9月26日の委員会で会員団体への協力要請とプレ挑戦が行われた。様々な日本一を抱える壱岐市だが、認定された「世界一」はこれまでなかっただけに、壱岐の知名度アップにつながりそうだ。
ギネス世界記録として認定されている「リレー形式で食べさせ合った最多人数」は、今年3月に東京都渋谷区のハチ公前広場で、グリコ・ポッキーを食材に行われた挑戦で記録した346人。また岐阜県岐阜市で10月11日に開催される「長良川鮎まつり」でアユの塩焼きをひと口ずつ食べさせ合うイベントが企画されており、600人以上での成功を目指している。
同委員会は「正式な挑戦人数は11日の岐阜市の記録を参考にして、それを超えるように設定したい。相手があることなので、現時点では目標人数は公表しないことにしている」と少なくとも700人以上を想定している模様。記録達成に意欲を燃やしている。
食材は今年4月に商標登録された「壱岐牛」で、その知名度をさらに高めるのも目的の一つ。1切れ10㌘程度の焼き肉を、失敗時の再挑戦用も含めて3切れずつ、人数分用意する。食べさせる時に落としたり、挑戦者が途中で離脱してしまったら失敗。その場合は次の順番の人が1からの再スタートとなり、3度までなら再挑戦できる。用意する壱岐牛は20㌔近くになる見込みだ。
会場はJAフェスタが開催される壱岐家畜市場の駐車場に、特設のステージ、待機スペースを確保(雨天の場合は壱岐島総合開発センター全天候型施設で開催)。そのエリア内はあらかじめ登録された挑戦者だけしか入ることができない厳格なもので、挑戦者はトイレも含めて途中でエリアから離れることもできないため、2~3時間は立ちっ放しとなる。本番には公式認定員も来島して、厳しくチェックする。エリアは50㍍×30㍍程度の広大なものとなりそうだ。
委員会には市、振興局、観光連盟、各漁協、JA壱岐市各部会、両高校など21団体が参加。代表者によるプレ挑戦で列の並び方、食べた後の捌け方など、徹底したルール説明が行われた。本番直前の11月1、2日には実際の参加者が集まり、練習会を実施。記録達成に万全を期す。
川﨑委員長は「ギネス世界記録への挑戦は、壱岐では初めてのこと。記録を目指して市民同士が絆をさらに深め、さらに壱岐牛や自然豊かな壱岐島の恵みを世界へ発信して島おこしに結び付けていきたい」と成功を誓った。
◆参加者募集 委員会は同イベントの参加者を募集している。対象は15歳以上(中学生以下は不可)の健康に自信のある人。幼い子どもを同伴しての参加はできない。2日間の練習会のどちらかに参加する必要がある。締め切りは10月17日だが、予定人数に達し次第、募集を打ち切る場合がある。申し込み、問い合わせはJA壱岐市企画課=電話:47‐1333=。