「第40回国民文化祭、第25回全国障害者芸術・文化祭」(ながさきピース文化祭2025)が14日に開幕した。11月30日まで市内で各種イベントが展開される。
一支国博物館1階テーマ展示室では第75回特別企画展として、壱岐が生んだ「電力の鬼」松永安左エ門の95年間の生涯を振り返る「松永安左エ門生誕150周年記念展」が開幕した。10月31日まで。入場無料。
同展は、小田原市郷土文化館から松永作の掛け軸や茶杓など12点、福岡市美術館から松永がコレクションしていた宮本武蔵作「布袋見闘鶏図」(重要美術品)、千利休作「嶋竹の文」、一休宗純作「墨蹟」、長次郎作黒楽茶碗「次郎坊」など6点を借用し、壱岐市所蔵の22点の資料や写真パネルなどを展示している。
市文化スポーツ振興課の河合雄吉主幹は「ピース文化祭の開催に合わせて、壱岐市としては生誕150年の松永安左エ門と、国特別史跡25周年の原の辻遺跡の展示は外せないものだと考えた。松永翁は知れば知るほど奥深い人間で、失敗を糧にしてそこを踏み越えて突き進んでいく。壱岐からどのような野望を持って飛び出して行ったのか、いかに世界的な視野で活動していたのか、日本の離島初の電力会社・壱岐電燈を発足するなど壱岐とどのような関わりを持ちながら生きてきたのか、この展示からそんな松永翁の生き様を感じ取ってもらえたら嬉しい」と話した。
期間中には市内の中学1年、小学4年生全員が見学に訪れるほか、全校見学を計画している学校もある。また展示室内には松永翁の等身大写真パネルが設置され、2ショット写真撮影が可能。松永翁について学べる学習スペースも用意されている。
また9月21日、10月5日、同19日のいずれも午後2時から、東京国立博物館柳瀬荘管理人・針生清美さん、小田原市郷土文化館・喜田早菜江学芸員らを招いて松永翁に関する関連講座も開かれる。