勝本町布気触の水神社(吉野正剛宮司)で9月29日、奉納相撲があり、地元の幼稚園児や児童ら約20人が境内の土俵で元気な宮相撲を見せた。
同神社に約3百年前から行われる伝統行事で、毎年この時期の日曜日に行われている。
子どもたちは本殿で神事をして安全や健康を祈願した後、花相撲と3人勝ち抜きを行い、元気いっぱいの取り組みを見せ、土俵周りに集まった保護者らの応援の声が境内に響いた。中入りでは今年の新米を皆で頬張り、秋の実りに感謝した。
「勝本町の口頭伝承」(勝本町教育委員会)などによると、昔、神事として綱引きが行われていたが、綱を神社前のイチョウの幹の空洞に納めていたところ、二度自然に燃え上がり、「神様が綱引きを好まれてないためだろう」と、相撲が行われるようになったという。以前は大人の相撲もあり、島中から力自慢が集まっていたという。
相撲をとった野球クラブに所属する東浜叶壱さん(鯨伏小5年)は「ホームランをたくさん打ちたいと願いました」と神様に願掛け。また、酒井晴翔さん(八幡小5年)は「お米が高くなっているけど、おにぎりを食べられることに感謝したい」と話した。