文化・芸術

守時タツミコンサート 「風そよぐ」など13曲を披露

音楽家・守時タツミさんの全国コンサートツアー「景色の見える音楽会」の壱岐公演が6月22日、一支国博物館で開かれた。同館での公演は3年連続5回目。当初は屋外の3階芝生広場で、壱岐ならではの自然の音を拾いながらのコンサートを予定していたが、雨天のため室内の多目的ホールでの開催に変更された。
守時さんは日本各地で波や風の音、小鳥や虫の鳴き声などその土地で聞こえてくる音を収録し、その時に見た風景や感じた思いを曲にする「mottainai sound」プロジェクトを2007年からスタート。これまで9枚のアルバムを発表している。
壱岐公演では5月に発売された最新アルバムから「とと道」(岡山・高梁)、「クマゲラ」(北海道・支笏湖)、「朧月(おぼろづき)」(岡山・吉備)を初披露するなど、アンコールを含めて13曲をキーボードで演奏。「スーホの白い馬」の朗読も披露した。
「朧月」では、前日深夜に壱岐の宿泊ホテル近くで自分で撮影した、郷ノ浦大橋の上に昇ったおぼろ月の写真と録音した虫の声などを、壱岐をテーマにして作曲した「風そよぐ」でも小島神社、猿岩、原の辻や五島からの航空機での帰りに壱岐上空を通過した時に自分で撮影した写真をスクリーンに映し出しながら演奏した。
守時さんは「雨で室内での開催になったが、映像も楽しみながら、行ったことのある場所は思い出しながら、行ったことのない場所は想像しながら、たまに手を休めて自然の音と音楽を楽しんでもらいたい。『風そよぐ』は神社を吹き抜ける風の音だけでなく、壱岐で出会った人たちの温かさ、マリンパルで総菜を買って食べた思い出なども込めて作った。今度は仕事とは関係なしに、壱岐に遊びに来たい」と話した。

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