市は、地域事業者と連携して持続可能な社会を実現するための取り組みを推進するため、独自のSDGs認定制度を創設した。認定されると市がホームページで紹介するほか、市SDGs推進ロゴマークを使用できるようになる。初の認定に向けた研修会が11月16日、壱岐の島ホールであり、SDGsの取り組みを記した宣言書を市に提出した市内の宿泊や交通、建築など9企業から10人が受講した。
研修は、脱炭素や環境、社会課題の解決に関するサービスを提供するアスエネ株式会社(東京)の担当者が進行役を務め、気候変動の仕組みとそれがもたらす影響を42枚のカードを使って学ぶワークショップを行い、持続可能な社会の在り方を考えた。
参加者からは今後の取り組むべき方向性として▽フードロスの削減▽水素バスの運行▽観光客と島民のそれぞれにとっての公共交通の整理などの意見が出された。
参加者の一人で、宣言書で旅行代金の一部を貧困や飢餓を減らすための寄付に回したり、食品ロスを減らすなどの経営方針を宣言した郷ノ浦町のビューホテル壱岐の吉田繁代表取締役(71)は「今まで取り組んできたことを整理できてよかった。交通、宿泊、レジャーなど全てでエネルギーを消費している。負の蓄積が地球を追い込んでいるということを共有できたのは大きい」と成果を述べた。