社説

室温上げてクールビズ徹底を

6月28日に石田農村環境改善センターで市離島留学・いきっこ留学検討部会が開かれた。議論はかなり白熱したものになったが、会場には冷気が漂っていた。会場の設定温度は20℃で、会場入りした人の眼鏡は温度差ですぐに曇るほど。半袖シャツで長時間傍聴していたら寒さで凍えるほどだった。
この日の最高気温は30・5℃で、湿度は97%という蒸し暑さ。その中を駆けつけてくれる委員のために、少しでも涼んでもらおうというもてなしの気持ちだったのかもしれないが、明らかに「省エネ」に反する温度設定だった。
それは市議会議場も同様だ。6月会議中の設定温度は24℃。エアコンの風が直撃する場所に長時間いるとかなり寒い。上着なしでは傍聴できない温度だ。場所によって温度はかなり違うようだが、市執行部はノーネクタイながら全員がジャケットを着用。議員も上着を脱いでいたのは1人だけだった。
省エネを考えれば少なくとも26℃以上に設定して、暑ければ執行部、議員ともに軽装にすれば良いと思うが、市長、副市長、議長らがジャケットを着用していたら、なかなか脱ぎにくい雰囲気なのだろう。さすがに襟のないTシャツ、短パン姿では品位を欠くため環境省が薦める「スーパークールビズ」の定義でも「節度ある着用に限り可」「原則不可」となっているが、ポロシャツ、チノパン、スニーカーは「可」となっている。
市では5月から10月までを「クールビズ期間」として、職務中の軽装を職員に認めている。市役所4庁舎は28℃に設定しており、市職員から「かなり暑い」という声も聞かれる。だが上司がジャケットを着用していたら、やはり部下は脱ぎにくい。ジャケット着用のまま仕事をしている若手職員を多く見る。
これは以前に指摘したマスク着用と同様だ。論理的ではない同調圧力を周囲に感じさせないためには、まずはトップが率先してスーパークールビズに踏み切るべきではないだろうか。

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