5月27日、芦辺町の谷江川でアユが見つかった。
発見したのは、壱岐自然塾の永村春義代表(53)。カワヨシノボリの調査で来島していた県立大村高校理科部の生徒を案内しながら共に捕獲作業をしていたところ、ほかの魚に混じり約8㌢のアユが網に入った。
壱岐でのアユの確認は、長崎県生物学会が昭和52年に発行した「壱岐の生物」の中で、谷江川水系から1個体が確認されたとする記述があり、以前から生息が指摘されてきた。しかし、近年は未確認の状態が続いていた。
永村代表はその文献の記述や、対馬や佐賀に生息している事を踏まえ、「壱岐でも(川を)上がっている」と仮説を立てて、定期的に足を運び調査してきた。今回のアユが谷江川で生まれたものか、海を渡って遡上したものかは現時点ではわかっていない。この日は3匹見つかった。
永村代表は「やっぱりいたんだという気持ち。対馬、佐賀で遡上しており壱岐にもいると思っていた。壱岐の川がアユの生息に適しているか引き続き見ていき、より多くの人に自然環境に関心をもってもらえたら」と興奮気味に話した。